海外赴任や海外生活を控え、「通信環境」に不安を感じる方は多いでしょう。
今まで5か国に7年間駐在してきて、基本的は以下が基本です。
・帯同者:日本で使用していたスマホに現地SIM購入・差し替え
多くの海外では、空港でもSIMカードを購入しすぐに使えるので、スマホを購入せずにSIMだけ購入というケースが多いですね。

加えてカフェやモール、ホテルではそこのフリーWIFIを利用するケースも非常に多く、現地SIMとのコンビネーションとなります。
さて、接続に関してはさほど問題ありませんが、「セキュリティ」に関してはどうでしょうか?
公衆Wi-Fiやスマホから業務情報・家族の個人情報が漏れないか不安に感じる方もいるでしょう。
海外で通信を守るには、「渡航前の端末・認証設定」「接続時の確認と暗号化」「被害が疑われる場合の初動」が大切です。
本記事では、公衆Wi-Fi・フィッシング・マルウェア・端末紛失のリスクと、出発前から異常発生後までの具体策をまとめました。
出発前に設定と連絡手順を整えておけば、現地で安全に通信し、異常時にも被害の拡大を速やかに抑えられます。
それでは説明していきます。
【必見】海外赴任や海外生活で注意したいサイバーリスクとインターネット対策
海外赴任や海外生活で注意したいサイバーリスク

不慣れな海外生活では、サイバーリスクは主に以下の3つで被害が起こります。
② 認証情報の詐取:フィッシング詐欺とアカウント乗っ取り
③ 端末内データの流出:マルウェア感染による情報漏えい
先ず①の通信の盗み見ですが、カフェや空港などのWIFIからの盗み見と、偽のアクセスポイントを設置して接続させ、その通信から情報を盗み見るものです。
そして②では、フィッシング詐欺では偽サイトなどに誘導させて暗証番号を盗み取られたり、Social MediaやAmazonなどのECサイトなどのアカウントの乗っ取りなど。
最後に③では、簡単に言うとウィルス感染により情報を漏洩してしますことです。
業務・私用・家族それぞれの端末が同じ生活圏で使われるため、各脅威がどう波及するかを押さえておくのが大切です。
それぞれ、詳しく見てみましょう。
リスク①公衆Wi-Fiの盗み見と偽アクセスポイント
公衆Wi-Fiの名前であるSSIDは*、施設ごとに一意に割り当てられるものではありません。
* Service Set Identifierの略で、Wi-Fi設定で表示されるネットワーク名のこと、Wi-Fi接続先を見分けるために使われる番号のこと
たとえば、攻撃者も空港・ホテル・カフェの正規ネットワークと同じ名前や、よく似た名前を設定できます。
そのため、SSIDだけでは接続先の正当性を判断できず、偽アクセスポイントへ接続する場合もあります。
偽アクセスポイントとは、攻撃者が端末とインターネットの間で通信を中継し、送信データや認証情報を狙える危険な接続先です。
偽アクセスポイント上で業務メールやクラウドを使えば、認証情報や送信内容を盗まれ、勤務先への不正アクセスにつながるおそれがあります。
リスク②フィッシング詐欺とアカウント乗っ取り
こちらは日本でもよくあり、自分自身も体験したものです。
フィッシング詐欺は、企業などをかたるメールやSMSから偽サイトへ誘導し、アカウントやカードの情報を入力させる手口です。
盗まれた認証情報は正規サービスへの不正ログインに使われるため、金銭被害やアカウント乗っ取りを招く原因となります。
同じパスワードを複数サービスで使い回すと、ひとつの偽サイトへ入力した情報が別のサービスでも試されます。
そのため、メール・SNS・通販・金融など、複数のアカウントを同時に奪われかねません。
とくにメールアカウントを奪われると、攻撃者がほかのサービスのパスワード再設定メールを受け取れるため致命的です。

更に、海外にいると日本の電話番号が使えません。けれどもパスワード再設定には登録電話にSMS認証が必要だったりと大変手間がかかります。
リスク③マルウェア感染による情報漏えい
「不審な添付ファイル」「リンク先からのアプリ導入」「ファイルのダウンロード」などには注意が必要です。
なぜなら、これらはパソコンやスマホがマルウェアに感染する主な経路だからです。
感染すると情報を盗まれるほか、その端末がフィッシングSMSなど別の攻撃の発信源になる場合もあります。
また、業務端末が侵害されると、保存された認証情報や接続権限を攻撃者に使われます。
その結果、勤務先ネットワークへの侵入や業務情報の持ち出しにつながるおそれも否定できません。

大きめの企業に勤めていたらサイバーセキュリティ研修などで免疫はありますが、ご家族、特にお子さんなどはなかなか注意しきれない場合がありますよね。
海外で安全にインターネットを利用するための対策

海外で通信を守るには、渡航前の更新・認証・バックアップ・暗号化などを組み合わせましょう。
② 公衆Wi-Fiでは接続先を確認してVPNを使用
③ 被害が疑われたら通信を切断して関係先へ連絡
VPNの導入とあわせて、本人・家族・業務端末を対象に、侵入前・通信中・被害後の対策も準備しておくのが大切です。
それぞれ説明しますね。
対策①渡航前にOS更新と多要素認証を設定
出発前は、「必要なデータのバックアップ」「OS・アプリの更新」「重要アカウントの多要素認証」「回復手段の確認」まですませましょう。
次の表1で作業と完了確認を対応させ、出発前に設定漏れがないか順番に確かめてください。
表1:渡航前設定の手順

筆者作成
あわせて、紛失時に使うアカウントと回復手段まで確認できれば、必要な渡航前準備は完了となります。
対策②公衆Wi-Fiでは接続先を確認してVPNを使用
VPNは、端末とVPNサーバーの間に暗号化された通信経路を作る仕組みです。
公衆Wi-Fi利用時でも通信内容を第三者に盗み見されにくくなり、重要な情報を扱う際の安全性を高められます。
そのため、海外への赴任時にVPNを活用すれば、公衆Wi-Fiを安全かつ手軽に利用できるようになります。
また、VPNだけにセキュリティを頼るのではなく、公衆Wi-Fi利用時は以下の手順も習慣にしましょう。
表2:公衆WIFI利用時のおススメ手順

筆者作成
なお、端末の保護もしたいなら、悪性サイトやマルウェアから端末を保護ができるNordVPNの次世代ウイルス対策がおすすめです。
対策③被害が疑われたら通信を切断して関係先へ連絡
被害が疑われた場合は、まず通信・認証・決済の悪用を止め、端末や入力情報の種類に応じた関係先へ早期に連絡します。
被害の種類ごとに、最初の行動・次の行動・主な連絡先・完了確認を次の表3で整理しましたので、参考にしてください。
表3:被害を受けた時の手順

筆者作成
業務端末は証拠保全や勤務先の対応手順に関わるため、自己判断で初期化せず、IT・セキュリティ担当の指示を優先してください。
VPN経由で国内コンテンツサービスも視聴可
海外に駐在すると、日本のテレビコンテンツなどが視聴できないのがストレスになりますよね。
例えば、VPNを接続すると日本のコンテンツサービス、例えばU-NEXTやAMAZON VIDEOなどが視聴できるようになります。
これを特におススメしたいのは、小さなお子さんがいる方です。
アンパンマン、幼稚園児であればプリキュア(特に女の子)、仮面ライダーやウルトラマン(特に男の子)などを見ることができるため、非常に役立ちます。
大人であれば、気分転換に日本のドラマや映画を見たいときに視聴できるので、私自身利用していて非常に役立ちました。

海外にいるときは、スクリーンから離れて旅行に行ったりとにかく外に出ていくのが大切ですが、時にはこのような娯楽も大切です。
セキュリティ対策を準備して海外生活の通信を守ろう

海外生活では、端末の更新・安全な接続先の確認・通信経路の保護を組み合わせて、複数のサイバーリスクに備えましょう。
出発前に、多要素認証・バックアップ・遠隔保護を本人と家族の端末で確認し、業務端末は勤務先の手順を優先するのが大切です。
現地では公衆Wi-FiのSSIDを施設に確認し、必要に応じてVPNを使い、不審なリンクや入力先にも注意してください。
また、NordVPNなどのVPNを活用し、端末設定や安全な利用方法も押さえて通信セキュリティを高めましょう。

