こんにちは!南アフリカの自動車マーケッター x 海外MBAホルダーのマサ (@mappyinME) です。
「海外駐在がしやすい業界・企業はどこ?」
「まずは海外駐在しやすい企業の求人をみたいな」
こんな疑問に答えます。
この記事を5分読むと、こんなことが分かります。
・海外駐在の給与事情が分かる
・海外駐在を多く派遣している、そして選ばれやすい企業
・海外駐在に強い転職エージェント
僕はいままで、2社で働いて5か国に6年以上勤務した経験があります。
実体験と共に、周りで聞いた話、調べた情報を一挙公開します!
それでは見ていきましょう!
【徹底解説】 海外駐在員の給与・年収・手当事情は?(5カ国で勤務した経験から)
【事例】20代・30代の海外駐在員の給与
先ずは事例からです。
\28歳でドバイ駐在したメーカー会社員(スタッフ)の事例/
\31歳でアメリカ駐在した銀行員(総括)の事例/
\35歳でアフリカ駐在したプラント会社員(課長)の事例/
事例から見てわかる通り、「手取り額」の上り幅が、額面と比べるととても大きくなっているのが分かります。
36歳でアフリカに駐在した課長の例だと手取りを1,100万円受け取っていますが、日本で同レベルの手取りを得るためには約2,000万円程度の収入が必要になります。
なお5大総合商社レベルになると、35歳で日本の年収が1,200万円-1,700万円となり、仮にブラジルにでも出向しようものなら額面で2,500万~3,500万円ほどになると言われています。
夢がありますね。
それでは、手取りが大幅に増えるからくりを説明していきます。
「手取り」が2倍に?海外駐在すると大幅に増加する!
上の事例で、一番給与の上り幅の大きい35歳の南アフリカの会社員を例にとって説明していきます。
「額面給与」を増やす3つの要因
先ずは、なぜ額面給与が増えるのか説明していきます。
額面給与に影響を与える要因は3つあります。
1.海外勤務手当
2.ハードシップ手当
3.物価調整
この中でも、特に「ハードシップ手当」と「物価調整」の影響が大きいですね。
1つずつ解説していきます。
海外勤務手当は、「海外で勤務していることに支払われる対価」です。
この中に残業代や、異文化で働くストレスに対する対価も含まれています。
気になる額ですが、会社によって「定額」か「定率」で決められています。
ざっくりイメージです。
・定額:月に5万~10万円
・定率:給与に10%~20%上乗せ
この手当は、どこの国に赴任しても差がつけられていないのが特徴です。
ハードシップ手当は、給与にかなり大きな影響を与えますが、支給対象の国とそうでない国で分かれます。
基準は会社によって異なりますが、ハードシップ手当とはズバリこれです。
分かりやすい例だと、アフリカや南米のように治安が極めて悪い地域、宗教上の制限が大きい(サウジアラビア)などに比較的厚めのハードシップ手当が支給されます。
気になる支給額ですが、会社によって「定額」か「定率」で決められています。
ざっくりなイメージです。
・定額:3万~30万円/月
・定率:給与に5%~50%上乗せ
のちほど、ハードシップ手当が高い地域・国を紹介しますね。
物価調整は、日本の物価を基準としたときに、駐在国の物価の差分を給与で調整するものです。
そのため、給与の増加、減少要因のどちらにもなり得て、変動幅はざっくり給与の-30%から+50%とかなり大きなインパクトを与えます。
例えば、物価の高いアメリカやUAE(ドバイ)に駐在すると物価調整で給与に定率でプラスされますが、エジプトやサウジアラビアなど物価の安い国では減少要因となります。
出費が大幅減?「手取り」が大幅アップするカラクリ
海外駐在中は、とにかく「福利厚生」が手厚くなるため日本で支払っていた固定費が大幅に減少します。
そのため、手元に残るお金が大幅に増加するというカラクリです。
1.所得税が大幅減、住民税ゼロ
2.住宅手当
3.車やガソリンの支給
4.保険の加入
5.子女の教育費、など
特に「所得税・住民税」と「住居手当」が手取りに与える影響がかなり大きいですね。
それでは1つずつ解説します。
所得税は基本ゼロになりますが、会社によっては、国内勤務者との差を埋めるため、みなし所得税を徴収している会社もあります。
住民税は、「昨年の給与」に応じて支払い額が決まるため、海外に駐在する期間分だけ免除になります。
(住民票を抜くのをお忘れなく!)
基本的に会社から全額支給されます。
家賃補助の予算上限が決まっていて、予算内の住居を見つけて住む事になります。
家賃の上限は国や役職によって変動しますが、「身の危険を感じないところ」が基本なので、25万~60万/月くらいが相場です。
日本で支払っていた家賃がゼロになるため、大きな出費減ですね。
なお会社によっては、「みなし家賃」として月に1万円程度を給与から天引きされることもあります。
車とガソリン代が支給されます。
仕事やプライベートで使用できるため、日本で必要だった交通費が不要となります。
会社が現地の保険代を支払ってくれます。
現地で大きな病気にかかったり、歯医者に行く必要がある場合は、保険からカバーされます。
会社によって対応が異なりますが、子女の現地の通学の費用を会社が負担してくれるため、出費が減りますね。
ハードシップ手当高い国・地域
先ほど紹介しましたが、ハードシップ手当の支給基準を再掲しますね。
各社、ハードシップ手当を高くしている国・地域を掲載しますね。
・インド
・サウジアラビア
・サハラ以南のアフリカ諸国(南アフリカ・ケニア・ナイジェリア)
・中米や南米
インドは「衣・食・住」のありとあらゆる面から高レベルにキツイと言われています。
サウジアラビアは、僕も駐在していましたが、「イスラムの戒律が特別厳しい」です。
いまは多少変わってきていますが、こんな生活制限があります。
・レストランは男性用と家族用で分かれている
・ラマダン(断食月)は日中レストランが一切開いていない
・男女が迂闊に一緒に歩けない、など
かつ娯楽も少ないので、サウジアラビアは本気で大変でした。
アフリカや中南米は、安定した「衣食住」のキツさに加えて、治安が極めて悪いためです。
ちなみに僕は、新興国の駐在が大好きです。
発展の伸びしろが大きい割に、現地の会社の規模が小さいので大きな仕事ができるからです!
海外駐在の機会が多い業界・会社
東洋経済が2017年に「海外勤務者が多いトップ200社ランキング」を発行しており、大変興味深く参考になるので紹介しますね。
1位:トヨタ自動車(約2,450人)
2位:デンソー(1,501人)
3位:三菱商事(1,291人)
4位:ソニー(1,250人)
5位:三井物産(1,218人)
6位:住友商事(1,099人)
7位:三井住友銀行(1,083人)
8位:キヤノン(約1,000人)
9位:三菱電機(969人)
10位:丸紅(899人)
見ての通り、「メーカー」と「商社」がトップ10社のうち9社を占めていますね。
ただし海外駐在率(海外駐在者数/従業員数)を見ると、違った景色が見えてきます。
JETRO(日本貿易振興機構)が40.3%とトップで、続いてJICA(国際協力機構)が22.4%と続きます。
その他には、総合商社や海運(商船三井、川崎汽船など)やプラント(東洋エンジニアリング、日揮など)も高くなっています。
就活生のとき「海外勤務をすること」を目標にメーカーや商社、JICA/JETROを受けていましたが、データを見ると正しかったようです。
海外駐在におススメの転職エージェント(実体験あり)
僕は過去に転職1回ですが、かなり多くのエージェントさんにお世話になりました。
常に募集している会社は存在しないため、転職活動をする際は、機会を逃さないように求人情報を常に得られる体制を築くのが鉄板です。
希望してた会社が、つい先日募集を終了して「早く申し込んでおけばよかった・・」という人を何人見てきたか・・・。
海外に強い転職エージェントのリンクを置いておくので、先ずは登録して(無料です)、現在海外マーケティングをを募集している会社の情報を常に得て機会を逃さないようしましょう。
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7 | エンワールド・ジャパン | ○ | かなり厳選された求人の案内 | ||
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10 | 海外・留学経験者 | The Beyond Border | 20代・30代 | ◎ | 海外や留学経験のある方向けに特化したエージェント |
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「なぜ転職エージェントを使う理由」を解説した記事も置いておきますね。
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いまの会社で海外駐在を狙うには?
転職せずにいまの会社で海外駐在に選ばれたい!
こんなあなたにアドバイスです。
「海外駐在に選ばれやすい人には特徴が5つ」あります。
今日・明日でできるものではないですが、自分自身と当てはめて、「できていること」と「できていないこと」に分けてみてください。
そのうえで「できていないこと」に注力してください。
特に「社内で発信すること」が出来ていない人が多いです。アピールはとても大事ですよ!
もっと詳しく読みたい方は以下の記事をどうぞ。
さいごに
海外駐在員は、「額面給与」が海外赴任手当やハードシップでアップする一方、「費用」が所得税や住民税が無くなり、住宅手当や車が支給されるため、大幅に減少します。
結果、手元に残る「手取り給与」が日本に住んでいるときと比較にならないほど大幅にアップします。
一方、上辺の給与額よりも、日本ではなかなか積めない「貴重な経験」ができます。
・マネジメント経験
・リーダシップを発揮する経験
・異文化で結果を出す経験
・幅広い業務の経験(会社経営の知識獲得)など
自分を成長させてくれる機会が海外には溢れています。
一時的に給与が増えるよりも、海外で異文化リーダーシップなどの「ソフトスキル」を獲得できる事の方が重要と、僕個人としては考えます。
これらのスキルは他の企業でも評価されるため、会社や仕事を選べるようになります。
そうなると選択肢が増えて、あなたの人生がより豊かになります。
一緒に海外駐在を目指して頑張りましょう!
参考記事はこちら
記事は以上です。