【2024年】南アフリカの治安と生活を実態を詳しく解説(南アフリカ現役駐在員)

南アフリカ

南アフリカと聞いたら、どんな事を思い浮かべるでしょうか?

・サッカーワールドカップがあった国
・治安が悪い
・世紀末、北斗の拳みたいなところ

結論から言うと、治安は世界トップクラスに悪い事実はあるものの、生活は極めて穏やかでとても快適な生活を送っています
但し、ヨハネスブルグやプレトリアの都市の中心部等、極めて治安が悪いところを興味本位でいかず、車のドアは常に施錠するなどのケアは必要です。

この記事では、南アフリカに駐在が決まった方コロナが落ち着いたら旅行に行ってみたい方現地の治安について単純に興味がある方に向けて、動画や写真を駆使しながらリアルな生活や治安状況をお届けします。

【2024年】南アフリカの治安と生活を実態を詳しく解説(南アフリカ現役駐在員)

南アフリカの概要

南アフリカは、アフリカ大陸の最南端に位置する国で、人口約6,000万人を擁する国です。黒人が人口の80%を占め、残りの10%は白人、10%をカラード(混血)とアジア系が占めると言った具合です。

公用語は11個ありますが、基本的にどこでも英語が通じます。宗教はキリスト教が80%、その他インド系がインズー教、少数ながらイスラム教信者もおり、モスクが転々と存在します。

次に生活にも影響を与える注目すべき指標がいくつかあります。

一つ目が失業率
以下のグラフの通り、常に30%前後を行き来しております。

次に格差。ジニ係数(1に近いほど格差大きい)が0.62と、世界一格差が大きい国です(日本はちなみに0.34)。ジニ係数が1だと1人が国の富を全部所有している状態で、0.5-0.6だと慢性的に暴動が起きやすいレベルといわれています。

ちなみに、21年7月、前大統領のズマが収監されたという理由から、現大統領ラマポーザに対する抗議として大規模な暴動・略奪が発生しています。周りからは、とってつけて略奪するのが目的だったと言われていますが、こちらは次回に考察をしていきます。

さて、失業率と格差が上昇すると日常で何が起こるかというと物乞いです。
都心部では、信号あるところに物乞いが必ずと言っても良いほど存在、心が痛みます。コロナで、状況は更に悪化したと言われています。

そして物価
インフレが年間5%ほどあるため、2~3年経って南アに行くと、物の値段がかなり上がっている光景も珍しくありません。極端な例ですが、半年前に1,500円程度で食べられていた和食の定食が、久々に行ってみたら2,000円強に値上げされていたりしますが、こちらではそこまで驚く話ではありません。(腹は立ちますが)

南アフリカは犯罪大国か?

南アフリカは犯罪大国です。
世界ランク等はありませんが、以下外務省の調査データですが、衝撃的です。

南アフリカの主な犯罪年間発生件数(一日当たりの発生件数は( )内表示)は以下の通りです。


Source:外務省ホームページ

殺人が1日58.4件、車上を狙った犯罪が1日323.9件は驚異的です。
よってどの家も、鉄の門で閉ざされており、門や塀の上には高圧電線が張り巡らされており、夜は安全を確認したうえで赤信号を無視するのも暗黙の了解となっています。

典型的な犯罪

上の紹介の通りですが、赴任者が一番気を付けるのべきはカージャックです。信号待ちをしているときにドアを開けようと試みる犯罪者がおり、ドアロックをし忘れていたら最後、車を強奪されます。

次にスマッシュ・アンド・グラブというものがあります。読んで字の如くですが、車の窓ガラスを割って、中に置いてある荷物をひったくるものです。助手席や後部座席の見えるところに荷物は置かないようにしましょう。

そしてひったくり、スリです。比較的安全な街中でも、携帯を見ながら歩くのは絶対NGです。

最後に番外編として、最近の流行りはスパイクのようです。
下の写真のようなスパイクを高速道路に置き、パンクした車が停車したところで強盗を働くという極めて悪質なものです。もしくは、高速道路に架かっている橋の上から石を落として、車が止まったところで強盗するという手段もあり大変危険ですね。


Source: business tech

南アフリカの実際の生活は?


“fabrik_view”さんの写真を使用

南アフリカは治安が悪いが場所による

治安が極めて悪いところと比較的良いところで分かれます。

例えばヨハネスブルグだと、CBD(Central Business District)の中央駅やタウンシップ(ソウェトやアレクサンドラ)は犯罪が起こりやすいです。特に中央駅は、犯罪発生率150%、つまり100%犯罪に遭う上、犯罪遭遇後に警察へ行く前にもう一度犯罪に遭う可能性が50%という、嘘のような話があります。

一方で、ヨハネスブルグ郊外に位置するサントンは比較的安全で、日中は外も歩けるほどです。

計画停電が多い

南アフリカではLoad sheddingと呼ばれる計画停電があります。

ただ計画停電とは名ばかりで、実施の1時間ほど前にインストールしたアプリで連絡が来ます。

特に、夏・冬の電力消費が集中する期間は、1日2~3回、5~6時間の計画停電が実施されるケースもありとても不便です。

私の住んでいるホテルアパートは発電機を備えているため、停電があっても直ぐに復旧しますが、場所によってはロウソクを大量購入し、暗闇で過ごす家庭もあるとか・・・。

Load shedding(計画停電)について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

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南アフリカには四季があり、生活は快適

南アフリカには四季があります。
夏は30°を超える暑さですが、湿気が日本ほどは厳しくないので快適です。(ダーバン・ケープタウンは除く)
冬はどんなに寒くても0°程度と、日本ほどは厳しくありません。

そして春には、ジャカランダの花が咲き誇り、南アフリカの四季を彩ります。日本の桜のような位置づけで、全国民が愛する花です。

ジャカランダは、毎年10月に最高潮となります。

僕が自ら足を運んでベストスポットを確認してきましたので、興味がある方はどうぞ。

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南アフリカでは自然を堪能できる

南アフリカは自然が豊かです。

国立公園が多数存在し、年間を通してトレッキングを楽しめたり、ケープタウンは海に面しているためウォーターアクティビティや、テーブルマウンテン登りなどが有名です。

スポーツは、ラグビーやクリケットが有名で、一般人はサイクリングをしている人が多いと聞きます。ちなみに私は、トレランとボルダリングをやっています。

南アフリカには日本食レストラン・食材が充実

アジア食材店や日本食レストランが充実しています。
食材店では基本的な調味料は手に入りますし、お米や日韓のお菓子、薄切りの豚肉、納豆、冷凍食品等、全く困りません。
日本食レストランも、ヨハネスブルグに日本人の方が経営しているレストランが少なくとも2つ存在し、日本の味を楽しむことが出来ます。

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さいごに

南アフリカに駐在された方は、口を揃えて南アフリカに戻りたいと言います。治安が悪く負の側面がある一方、補って余りある魅力が南アフリカにはあります。
もし海外赴任の可能性があれば、是非前向きに検討して頂けると幸甚です。

なぜここまで治安が悪くなってしまったか考察、「入ったら10秒生きていられない」と言われているポンテタワーについては以下の記事を参考に。

この記事を書いた人

▶大手グローバル企業で入社3年目に海外駐在に選抜され5カ国7年超駐在し、新興国で挑戦し続ける▶一刻も早く海外に出るため、英検1級/TOIEC 925を含む資格を11個取得。世界トップランカーのieビジネススクールでEMBA取得▶6年で3回昇格しマネジメントへ。マーケティング部長として多国籍チームを率いる▶グローバルで活躍する日本人を増やすため、グローバル人材育成プログラムGlobal BootCampを開発・主催。

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