【必読】メーカー海外営業の仕事内容・なり方・年収を公開(実体験から)

グローバルな仕事
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こんにちは!南アフリカの自動車マーケッター x 海外MBAホルダーのマサ (@mappyinME) です。

「海外に関わる仕事をしたいけど、どんな仕事があるのだろう?」
「メーカーの海外営業って実際どんな仕事しているの?」
「海外営業に求められるスキルは?どうやって転職できる?」

こんな疑問に答えます。

この記事を5分読むと、こんなことが分かります。

記事を読むメリット3つ

・メーカーの海外営業の仕事が鮮明に想像できる
・就職・転職の志望動機が書ける
・メーカーの海外営業になるための準備ができる

メーカーの海外営業は、細かい実務から会社経営を左右する提案を行ったりと、とにかく幅が広いためビジネスパーソンとして大きく成長できます。

更に、海外出張も多く、世間でいうところの「世界を股にかけるビジネスパーソン」になれるため、仕事の満足感・充実感が得られます。

この記事を読んで、海外営業を目指しましょう!

【必読】メーカー海外営業の仕事内容・なり方・年収を公開(実体験から)

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メーカーの海外営業の仕事内容とは?

最初に、メーカーの海外営業の仕事内容のまとめを紹介します。

メーカーの海外営業の仕事内容のまとめ

・海外拠点PSI*のとりまとめ
・海外拠点の予算・実績の管理
・営業戦略立案と海外拠点PSIの役員レポート
・工場との生産調整
・商品企画部との調整
・その他業務(貿易実務、予算策定、パートナー選定、契約書作成・確認、など)

*Purchase/Sales/Inventoryの頭文字を取った造語。購買・販売・在庫のビジネスプラン。

海外営業の中心となる業務は「PSI」に詰まっているため、先ずはPSIを詳しく解説します。

PSIを抑えれば、メーカーの海外営業の仕事内容の70%が抑えられたと言っても過言ではありません。

メーカー海外営業のコア業務!PSIの全体感

メーカーの本社では、だいたい「地域別」の「商品別」で事業を運営しているケースが多くなっています。

例えば、「商品X部 海外営業 中近東・アフリカ課」と言った感じです。

海外拠点から届く「PSI」を取りまとめ、主に3つの仕事をこなします。

海外営業のPSI周りの仕事3つ

1.PSIを基に営業戦略を立て、役員に提案。
2.工場へ、増産・減産の依頼、調整
3.商品企画部と新商品の発売タイミングの確認・調整

それでは1つずつ簡単に説明します。

【徹底解説】メーカー海外営業の根幹!PSIとはなにか?

PSIとは、「Purchase(購買)」、「Sales(販売)」、「Inventory(在庫)」の頭文字を取った造語です。

メーカーでは、商品を工場から「買い」、生産された商品をお客さんに「販売し」、売れ残りが「在庫」となります。

先ず、工場に発注してから、工場が部品を調達し、生産・出荷されるまでタイムラグが存在し、これを「リードタイム」と呼びます。

海外の場合、工場から遠ければ遠いほど、製品が到着するまで時間を要します。

そのため各海外拠点は、「リードタイム」を考慮して、前広に工場へ製品を発注しなければなりません。

ポイント

・工場の製品生産には「リードタイム」が存在する
・海外拠点は「リードタイム」を考慮して事前に発注する必要がある
・リードタイムを拠点が遠いほど長くなる

PSIは消費財メーカーでは一般的で、以下の記事も参考までにどうぞ。

PSIのイメージ図

これがPSIのイメージ図です。

縦軸に「製品」を、横軸に「PSI」を月別に置きます。

これで、海外拠点別の月別PSIが一目で管理できるようになりますね。

ご想像の通り、これを管理するだけだったら海外営業は要らずです。

海外営業は、PSI周辺で起こる問題を解決し海外販売拠点のビジネスの安定化、発展に寄与します。

PSIの難しいところを簡単に触れますね。

PSIの難しいところ

難しくしているのは、「工場への発注から生産・出荷までのリードタイム」です。

例えば、今月と今月+1カ月と+2か月の「S(売上)」の目標を達成しなかったとしましょう。

「P(購買)」は今月+2か月先まで確定され変更不可なため、売れなかった分は海外販売拠点の倉庫に残りるため、PSIの「I(在庫)」が爆増します。

在庫が増えると、会社にとって大きなデメリットが3つ発生します。

在庫が増えるデメリット3つ

・会社のキャッシュをブロック
・市場の価格が下がる
・保管費用がかかる、など

つまりPSIの適切な管理は、海外販売拠点の適切な運営をすることと同義なんです。

メーカーの海外営業は海外拠点の適切な運営をサポート

メーカーの海外営業は、「PSIを管理し、海外拠点の適切な運営をサポートする」ことがメインのミッションとなります。

それでは具体的に何を行うのでしょうか?

やること1:役員レポート、営業戦略の提案

メーカーの海外営業は、海外拠点のPSIを取りまとめ、分析し課題を発見します。

その課題を解決し、海外拠点のPSI、つまり会社運営を適切化するための営業戦略の立案をします。

営業戦略の具体例として、工場との生産調整や新規製品の導入戦略、そして地域別のプロジェクトの進捗管理(政府のテンダーなど)が挙げられます。

海外拠点の運営の安定化だけでなく、更なる発展直接寄与する仕事なので、とてもやりがいのある仕事と言えます。

やること2:工場との生産調整

PSIを難しいていている要素が、工場の「発注から生産までのリードタイム」であることは先に説明した通りです。

海外では、政府のテンダービジネスや急な需要増があったりする一方、紛争や政治不安定などで、急にキャンセルなどのハプニングがよくあります、

このようなハプニングに、海外営業は、他の拠点の割当を変更したり、工場に増産・減産を要望したり、様々な角度から調整をします。

海外拠点や工場とネットワークを構築し、「日頃良い関係を築けているかどうか」が問われます。

やること3:商品企画部との調整


PSIには「新商品のローンチ」などが含まれています。

商品企画部に対して、PSIに盛り込まれている新商品のローンチが計画通り進んでいるかどうか確認します。

海外拠点の要望に応じて前倒しや、企画の遅れによる後ろ倒しなどの調整も、海外営業が行うことがあります。

その他:メーカーの海外営業の仕事

PSI関連する海外営業の仕事3つに加えて、以下のような業務もあります。

海外営業のその他の仕事

・貿易実務
・予算策定
・パートナー選定
・契約書作成・確認、など

特に面白いのは、パートナー選定時には候補会社の財務状況を分析し、現地に出張へ行き契約内容をまとめ、社内で承認を得るプロセスを経験できることです。

経営全般の知識が求められますが、会社の重要な意思決定に深くかかわる事ができます。

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メーカー海外営業に求められる知識

海外営業で求められる知識はこの4つです。

海外営業で求められる知識4つ

・英語力(TOEIC 600点~)
・財務会計の知識(簿記3級~)
・貿易実務の知識(貿易実務検定C級)
・異文化理解の知識

想像に難くないと思いますが、英語力は必須です。

海外拠点でやりとりする相手が日本人だとしても、仕事に1人でも外国人が加わる場合は、資料から会話まで全て英語になります。

財務会計では、企業の経営状態を財務諸表で分析したり、新商品が利益を生み出すかどうかシミュレーションする際に必要な必須知識です。

メーカーに勤めるのであれば簿記2級まで取得したいところです。

貿易実務の知識は、かなり実践的なのでC級レベルは必須です。

異文化理解の重要性はこちらにまとめているので、興味があればどうぞ。

【保存版】外国人と働く人が読んでおきたい本9冊を紹介(現役海外駐在員が推薦)
外国人と働く人が読んでおきたい本9冊を紹介します。日本人が外国人と仕事する際に守るべきこと、つまりグローバルスタンダートというマナーが存在します。今回紹介する本では、それらの指針を説明するとともに、日本人がどうやったら結果を出せるかアドバイスがあります。僕も参考に、5か国で6年も海外勤務してきました。
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メーカー海外営業に向いている人の特徴

他部署との調整業務、時間に追われる出荷業務、そして役員レベルまで提案をすることもあので、タフな性格の方が向いています。

加えて業務も幅広いため、好奇心が強く、自ら能動的に学ぶ姿勢もとても大切になります。

メーカーの海外営業の将来性


メーカーの海外営業は、業務が多岐に亘るため、社内でのネットワークを構築できます。

そのため、社内で他の部署への異動希望が通りやすいケースが多いです。

加えて、海外駐在の機会も多く、海外で働いてみたいという方にはおススメの職種です。

社外に目を向けても、転職活動で海外営業の経験を高く評価してくれます。

僕自身、経験を活かして海外マーケティングの職種に転職しました。

メーカー海外営業の給与はどのくらい?

自身の経験などを基にした、海外営業の給与例です。

給与例

・家電メーカー30歳 チームリーダー 600万円~
・自動車メーカー 35歳 課長代理職 1,000万円~

大手日系企業の給与は、職種というよりも会社と役職に大きく左右されます。

なお、「jobdirect」というサイトでは、転職エージェントの中の方が超リアルな給与情報を載せています。

自身の所属している会社もありましたが、ほぼぴったり合っていたので信憑性はかなり高いので興味ある方はご覧ください。

メーカーの海外営業に転職するには?


常に募集している会社は存在しないため、転職活動をする際は、機会を逃さないように求人情報を常に得られる体制を築くのが鉄板です。

希望してた会社が、つい先日募集を終了して「早く申し込んでおけばよかった・・」という人を何人見てきたか・・・。

海外に強い転職エージェントのリンクを置いておくので、先ずは登録して(無料です)、現在海外営業を募集している会社の情報を常に得て機会を逃さないようしましょう!

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記事も置いておきますね。

<合わせて読みたい関連記事(リンクはこちら)>

【まとめ】メーカーの海外営業

メーカーの海外営業の仕事内容をまとめます。

メーカーの海外営業の仕事内容のまとめ

・海外拠点PSI*のとりまとめ
・海外拠点の予算・実績の管理
・営業戦略立案と海外拠点PSIの役員レポート
・工場との生産調整
・商品企画部との調整
・その他業務(貿易実務、予算策定、パートナー選定、契約書作成・確認、など)

*PSI周りの仕事の概念図

海外営業に求められる知識・スキル

知識編

・英語力(TOEIC 600点~)
・財務会計の知識(簿記3級~)
・貿易実務(貿易実務能力検定C級~)
・異文化理解

ソフトスキル編

・打たれ強さ・粘り強さ
・好奇心と学ぶ姿勢

さいごに

メーカーの海外営業は、知識面・ソフトスキル面からビジネスパーソンとして大きく成長が出来ます。

海外営業の業務の幅広さから、メーカーの海外営業出身の将来性は高く、20代であれば、ポテンシャル採用で職種の変更や年収アップが期待できます。

僕は、29歳にメーカーの海外マーケティングの仕事に転職し、34歳で年収が1,000万円を超えました。

細かい実務から会社の経営に関わる提案まで幅広く関われるため、大きな「やりがい」を得ることが出きます。

あなたも是非、「世界を股にかけるビジネスパーソン」を目指してみませんか?

記事は以上です。

この記事を書いた人

▶大手グローバル企業で入社3年目に海外駐在に選抜され5カ国7年超駐在し、新興国で挑戦し続ける▶一刻も早く海外に出るため、英検1級/TOIEC 925を含む資格を11個取得。世界トップランカーのieビジネススクールでEMBA取得▶6年で3回昇格しマネジメントへ。マーケティング部長として多国籍チームを率いる▶グローバルで活躍する日本人を増やすため、グローバル人材育成プログラムGlobal BootCampを開発・主催。

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