【MBA卒業生インタビュー#5】一橋ICS EMBAを修得し夢を追う!(医者・厚労省・民間企業を経てインドネシアへ)

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こんにちは!南アフリカの自動車マーケッター x 海外MBAホルダーのマサ (@mappyinME) です。

MBA卒業生インタビューシリーズの第5回目は、一橋ICSのEMBAを修得した稲垣芳子さん(仮名)です。

稲垣さんは日本で生まれ育ち、医学部を卒業後研修医として2年勤務したのち、厚生労働省にて11年勤務医療系の企業へ入社したのち、働きながら一橋ICSのEMBAを修得するという異色の経歴を持ちます。

現在はインドネシアにて、国際機関のヘルスケア部門にてダイレクターを勤めています。

この記事で分かる事

・型に囚われない「自由に生き方」
・EMBAの修得を決心した理由
・国内のEMBAを選んだ理由

僕と稲垣さんは、ビジネススクールが提供する交換プログラムで出会いました。UCT GS(University of Cape town Graduate School)で1週間、「アフリカでビジネスを展開する」をテーマに共に学びました。

それでは見ていきましょう。

【MBA卒業生インタビュー#5】一橋ICS EMBAを修得し夢を追う!(医者・厚労省・民間企業を経てインドネシアへ)

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稲垣芳子さん(仮名)のキャリア

稲垣さんは、2006年より横浜市内の病院にて研修医として2年間勤務したのち、厚生労働省に入省
厚労省では出向も含めて11年勤務し、医療や介護の分野での政策企画を担当し、10年目に室長になりました。

その後、厚労省を辞め製薬業界の一般企業に入社し、2020年には働きながらパートタイムでEMBAを修得

現在はインドネシアにある国際機関で、ヘルスケア分野での産官学連携の立ち上げに携わっています。

医者になったら、将来開業を目指して頑張りそうですが・・・面白い経歴です!

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MBAを目指したきっかけは?

医者、厚労省を辞め民間企業に入るも…

ここからは、稲垣さんにお話を伺います。医者、厚労省を辞め一般企業に入社されたこと、全てが驚きなのですが笑、なぜEMBAの修得を決断したのでしょうか?

理由は、昇格する1つの手段としてMBAが有効と考えたからです。

転職先の製薬企業では、部下を持たないマネージャーとしてお世話になりました。

厚労省では管理職でしたが、省庁と民間の仕事はやり方や評価が異なることから、結果を出せる自信がなかったんです。

周りの方にも支えられて楽しく働いていたのですが、1年ほどして「どうすれば昇格できるのだろう」と考えるようになりました。

なかなか進まない「ノウハウ」の移転

製薬会社は厚労省の承認を得てはじめて薬を販売することができます。

最近では、より幅広い医療政策を把握して、必要であれば関係省庁と交渉を行いつつ、医薬品の上市準備を行う「マーケットアクセス」という概念も一般的になってきました。

医療政策の意図や意思決定プロセスを理解するのは、ともすれば職人芸のようなものと思われがちなのですが、一定の型や情報ソースの活用方法を理解することで、理解の精度をあげることができます。

とはいえ、こうしたスキルの習得には時間がかかりますし、関係省庁とのネットワーキングにリソースを費やすほうが効率的であるとの考え方も支持されています。

私自身は変に頑固なところもあり、自分のチームを持って「医療政策に対する正しい理解がビジネスに良い影響をもたらす」ことを証明したいと考えるようになりました。

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一橋ICSのEMBAを選んだ理由はなんですか?

最初はアジアのMBAも検討

稲垣さんは、海外ではなく国内MBAを選んだ理由をお聞かせいただけますか?

もちろんです。国内MBAを選んだ理由は4つあります!

はじめは、シンガポールか香港で受けられるパートタイムのEMBAプログラムを検討していました。

ただ月に1~2度、現地に渡航して授業を受ける必要があったため、費用と体力的に現実的ではありませんでした。

国内ビジネススクールの学費は雇用保険から給付金も出ますし、会社との相談次第では確定申告で還付をうけることも可能なので、海外ビジネススクールと比較すると学費の負担を軽くすることも可能でした。

また、一橋大学ICSが日本型経営を学ぶことを掲げていたのも魅力的に映りました。

私は省庁と外資系企業の双方で働き、違いに困惑することも多かったのですが、その違いを前向きに解釈し、自分の強みにしたいと考えていました。

小さな話ですが、学校の運営やサポートもとても手厚くて、例えば隔週の対面授業ではランチや軽食が用意されているので、とても助かりましたね。

国内MBAを選んだ理由4つ

・費用
・時間
・受験の難易度
・アドミニの手厚いサポート

EMBAを選んだ理由

僕も管理職向けのEMBA(Executive MBA)を修得したのですが、稲垣さんはなぜEMBAを選んだのですか?

私がEMBAを選んだ理由は、応募条件に記載された学生像が私の希望と一致していたためです。

MBAでは理論を学びビジネスケースを読み、それをベースにクラスメートと議論をするのですが、同じくらいの職務経験、または自分より経験の豊富な方と議論をしたいと思っていました。

一般的に、職務経験が長い方ほど「理想と現実の両方を考慮した」議論を好むであろうと推測したからです。

一橋ICS EMBAでは、応募条件に職務経験10年以上といった要件がありましたので、不安なく応募ができました。

講師の先生方も「MBAとEMBAの違いは学生と講師の関係が対等であることだ。講師陣も、学生から学ぶ緊張感をもって授業に臨んでいる」とおっしゃっていたのが印象的でした。

一方で、多様性を体感することもMBAならではの学びですので、応募の時点で同質性にこだわったことを反省しています。

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EMBA修得中のスケジュール

一橋ICS EMBAの全体スケジュール

僕はオンラインMBAだったのですが、稲垣さんはパートタイムで通われていたのですね。一週間、どのようなスケジュールでしたか?

1つずつご説明しますね。

一橋ICS EMBAは合計12か月のプログラムで、2つの期間に分かれています。

1つ目は「Foundation Stage」と呼ばれ、基礎的な経営理論の習得を目標としており、4か月間の授業とテストがあります。
開校早々、最初の一週間は「Foundation Launch Pad」と呼ばれ、2週間は毎日授業があります。(有休必須です)

2つ目は「Mastery Stage」と呼ばれ、授業だけでなく、修論である「Cap Stone Project」や他校との交換授業である「GNW(Global Net Week)」や「GIE(Global Immersion Experience)」と呼ばれる現地へ訪問する活動がありました。

私の場合にはコロナ禍で海外渡航は叶わず、全てのImmersion programはリモートでした。
ただシリコンバレーのImmersion programは時差の関係もあり、都内のホテルに合宿しながら行われました。
私を含む学生のほとんどが、毎日5時起きで授業の後にはリモートで仕事もしていたので、かなりハードでしたが、得難い経験になりました。

GNWでは、UCT GS(University of Cape town Graduate School)に参加し、そこでまささんとはお会いしましたね。

ちなみに、卒業するまで対面の授業は隔週で土日に朝8:00~18:00まで行われます。

参考:一橋ICS EMBA年間スケジュール

引用:一橋ICS EMBAホームページより

1週間のスケジュール

1週間のざっくりしたスケジュールはこんな感じですね。

稲垣さんのEMBA修得中のスケジュール

本人のお話より筆者作成

かなりメリハリのある生活でしたね。

私は直前にならないとエンジンがかからないたちなので、月・火は仕事に集中して、勉強は水曜の夜から始め、木・金の朝は早起きして勉強に使っていました

コロナ禍でしたので会食はほとんどなかったのですが、プライベートの予定は月曜日の夜に入れていました。

試験は自宅での課題の提出でした。1週間で課題を仕上げて提出します。複数の科目が重複していた時期は特に大変でした。

無事にMastery Stageに移ってからは、学校の授業を楽しむ余裕も出てきました。

EMBAを卒業後の進路は?

EMBAで気づいた!自分のやりたいこと

EMBA修了して間もなくインドネシアに行かれたんですよね。現在はどんなお仕事をされているのですか?

インドネシアではずっとやりたかった仕事に就くことが出来ました!

厚労省時代を通じて、特に熱意をもって取り組んできたのが高齢者に対する医療と介護です。

一橋ICS EMBAでも、他のMBAと同様、自分のビジネスアイディアをまとめて提案するものが複数あります。
例えば、一般的な修士論文に代わり、自社における「新規事業」や「組織織編」のを企画・提案するCapstone Projectが卒業前の最終課題となっています。

私の場合、こういった課題でぱっと頭に浮かぶものが「高齢者の生活を支える新規サービスだったんです。

参考:キャップストーンプロジェクトとは?

引用:一橋ICS EMBAホームページより

そして現在はインドネシアで

その後、インドネシアにある国際機関で、ASEANと東アジア地域での産官学連携を立ち上げる仕事にご縁をいただきました。

前職は1年強での離職となり、ご迷惑をおかけしたことを大変申し訳なく思っています。

民間企業で管理職を経験したいという私の希望を叶えてくれただけでなく、私の提案に真剣に耳を傾けて協力を惜しまない、多くの上司や仲間に恵まれました。

今のポストでは、製薬企業や医療機器メーカー等、ヘルスケア業界の多種多様な企業とともに、この地域での課題解決を実現することがミッションになっています。

これまでの経験を総動員して、1日でも早く関係者の皆さんに実感いただけるような貢献がしたいですね。

任期付きですので、仕事と並行して、日本やアジアの高齢者向けサービスについて、自分なりの洞察を深めるような機会も模索しています。

なるほど。インドネシアでも生き生きと仕事している稲垣さんの姿が鮮明に思い浮かびます。ありがとうございました!

インタビューを終えて

過去のキャリアに引きずられることなく、「自分のやりたいこと」を愚直に追及する稲垣さん、生き生きしていました。

僕自身、「医者と厚労省というキャリアを捨てるなんてすごいな・・・」と思っていましたが、結局人生は一度きり。

周りがどう感じようが、「後悔しない生き方」を追求することがとても大切だと、生き生きと語る稲垣さんを見て強く感じました。

MBAは勉強だけでなく新しい自分を発見する場でもあるので、興味のある方はまず「MBAとは何か?」をぜひ調べてみてください。

MBAとは何か?を知る本4冊を紹介している記事はこちら

記事は以上です。

他にも、多くのインタビュー記事を掲載しているので、良ければご覧ください。

参考:MBAインタビューの記事のバックナンバーはこちら

【参考】一橋ICSに興味がある方

残念ながら、一橋ICSのEMBAは2021年で新規募集を停止していますが、MBAは現在も募集しているので興味がある方は調べてみてください。

\一橋ICS EMBAをもっと知りたい方はクリック/
一橋ICS EMBAの詳細はこちら
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この記事を書いた人

▶大手グローバル企業で入社3年目に海外駐在に選抜され5カ国7年超駐在し、新興国で挑戦し続ける▶一刻も早く海外に出るため、英検1級/TOIEC 925を含む資格を11個取得。世界トップランカーのieビジネススクールでEMBA取得▶6年で3回昇格しマネジメントへ。マーケティング部長として多国籍チームを率いる▶グローバルで活躍する日本人を増やすため、グローバル人材育成プログラムGlobal BootCampを開発・主催。

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