こんにちは!南アフリカの自動車マーケッターのマサ (@mappyinME) です。
さて、今回の記事は「MBAと中小企業診断士、取るならどちらが良いか?」というテーマです。
そんな記事を書く僕ですが、こんな経験があります。
・欧州ビジネススクールのEMBA修得
・中小企業診断士一次試験合格
中小企業診断士は、一次試験を受ける前にエジプト渡航しアラビア語学習と並行していたため、なんとか1次試験は合格できましたが2次試験で落ちてしいました。(言い訳・・・)
今回の記事では、そんな「MBA修得と中小企業診断士の1次試験合格」という僕の経験を活かしてこんな疑問に答えて行こうと思います。
結論を先に言うと、「海外で活躍したいならMBA」、「国内なら中小企業診断士」です。
それでは説明していきますね!
【徹底比較】MBAと中小企業診断士の違いを解説(メリット・デメリットも)
比較のまとめ
先ずは、両資格の主な違いを表でまとめました。
筆者作成
それでは1つずつ見ていきましょう。
違い1:そもそも国家資格と修士号という違い
MBAは修士号で中小企業診断士は日本の国家資格です。
MBAは“Master of Business Administration”の略で、日本語だと経営学修士号の事ですね。
なので、学校が指定する科目の単位を取得できれば卒業し、MBAを修得する事が出来ます。
一方で、中小企業診断士は日本国家に指定された国家資格です。
年に1回の試験に合格する必要があり、受からない限りは取得が出来ません。
違い2:MBAには準備期間が必要である
MBAの場合、まずはビジネススクールの試験に合格して入学する必要があります。
海外の学校へ入学を希望している方は、英語(IELTSやTOEFL)やGMAT(英語の数理試験)で高い点数を取得する必要があり、また、志望動機や推薦状を提出する必要があります。
人によりますが、準備を始めてから入学まで3~12か月ほど要するのが一般的です。
一方、中小企業診断士は、受験の申し込みさえすれば試験を受ける事ができます。
違い3:学習内容と取得までの道のり
中小企業診断士:理論
MBAは理論と実践の両方があります。
理論は、フレームワーク(例えばマーケティングの4Pなど)を、実際の企業のケーススタディから学習します。
ケーススタディの例
実践は、グループワークやプレゼンです。
グループワークを遂行するためには、グループ間で会議時間を設定しそれぞれのメンバーが事前に準備をしたり実際の業務とほぼ同じです。
中小企業診断士は、基本的に理論の学習です。
ただ3次試験まであり、2次の筆記試験はケーススタディの出題となっており、理論の応用力が試されます。
そして7科目あり、1次試験で全ての科目に合格(60%以上取得)しないと二次試験には進めません。
出典:TACホームページ
違い4:難易度
MBAの場合、国内・海外、海外でも世界ランキングに入っているかどうかで入学に求められる要件はかなり変わってきます。
理由は単純に倍率が高いからです。
一般的に、3~12カ月の準備期間が必要な事から難易度はかなり高いと言えるでしょう。
次に中小企業診断士を見ていきましょう。
以下2020年の合格率です。
1次試験:7科目、選択式、合格率42.5%
2次試験:4科目、筆記、合格率18.4%
3次試験:-科目、面接、合格率99%
2020年は一次試験の合格率が極めて高くなっていますが、例年20%程度で推移しています。
なので最終合格率は4~8%程度となっており、難易度はかなり高めです。
単位を取得すれば卒業できるMBAと比べると、試験に受からなければ永遠に取得できない中小企業診断士の方が個人的には難易度が高いと思います。
違い5:学習時間
資格取得まで要する時間はMBAの方が多くなっています。
ちなみにMBAはビジネススクールの受験期間は含んでいないので、含めると遥かに高くなります。(x1.5倍くらいのイメージです)
筆者作成
なお私自身、MBA修得に要した時間は約1,400時間でした。
一方、中小企業診断士は不合格になったら翌年以降に再度受験する必要があるため、800時間は最低限のラインです。
ちなみに800時間ですが、「毎日2時間強、365日休まず毎日勉強する」必要があるので、かなりハードルが高い事が分かりますね。
違い6:それぞれの強み
MBAは海外で強く、中小企業診断士は国内で強いです。
MBAは海外→修士号はどこの国でもあり、通じる。純ジャパ企業からは評価されない
中小企業診断士は国内→国内だと認知が高く、社内でも転職市場でも高い評価。海外では知名度ゼロ
なぜMBAは海外で強いのか?
日本企業の経営者のMBA保有率は0.7%、アメリカは30%を超えています。
アメリカ以外の国でも日本ほど保有率は低くないですが、この違いは結構大きくて、海外ではMBA保有者への理解があるため、転職や昇進・昇格でも有利に働きます。
アメリカでは大学院の費用を補助しているところも多く、人材を採用するときの1つのインセンティブとなっています。
MBAの注意点ですが、どこの学校を出ても同じではなく、世界ランキングのトップ30に入る学校とそれ以外でも全く異なります。
【結論】MBAは海外トップ校を目指すべき(3つの理由あり)
なぜ中小企業診断士は日本で強いのか?
日本では、「国家資格」や「仕業」と、以下のような思考となり転職、転職や昇進・昇格でも有利に働きます。
「キテレツ大百科の勉三さんのように勉強をして取得した努力家やなぁ。しかも中小企業診断士なら経営に関する一通りの知識はあるんだろう。」
・MBAは基本的に海外で有利
・中小企業診断士は国内のみで有利
・理由は、それぞれの資格の知名度と理解度の差によってもたらされる権威性の違いによる
違い7:費用
・中小企業診断士:~30万
圧倒的な差ですね。
MBAは学校により、日本国内が100~300万程度、海外が100~1,000万超と幅があります。
加え、学校独自の奨学金をもらえる可能性があり、凡そ100~1,000万程度に収まることが多いです。
一方で中小企業診断士は資格の学校、例えば資格の大原やTACに通った場合です。
教材費なども全て含めて、約1年間通ってこの値段はかなり安い!
そして教育訓練給付金(説明はこちら)も出るため、授業料の20%が最終的には返ってきます。
【まとめ】MBAと中小企業診断士、取るならどっち?
まとめると、海外で仕事をされる方はMBAの方が良くて、国内のみという方は中小企業診断士がお勧めです。
他の違いにも考慮頂いたうえで、是非決めてください。
さいごに
いかがでしたか?
中小企業診断士もMBAも非常に市場価値の高い資格ですので、思い立ったいまこそ取得を考えてみてはいかがでしょうか?
記事は以上です。