こんにちは!南アフリカの自動車マーケッター x MBAホルダーのマサ (@mappyinME) です。
MBA卒業生インタビューシリーズの第9回目は、University of Cambridge Judge Business School(以降、ケンブリッジ大学)でMBAを取得中*のきむしゅんさんです。
*インタビューを実施した2022年6月時点。
ケンブリッジ大学は英国のケンブリッジに位置しており、毎年10月から12か月のMBAプログラムを提供。
学生の90%程度が外国からの学生で、毎年200人程度が入学する名門校です。
きむしゅんさんは、2021年10月に入学、22年の9月に卒業予定です。
「常に自分の限界にチャレンジしたい。ケンブリッジMBAもそのチャレンジの1つ」
そう語るきむしゅんさんに詳しく話を伺いました。
・MBAを目指したきっかけ
・MBAの良かったところ、苦労したところ
・卒業後の進路
参考までにケンブリッジ大学のホームページも、おいておきますね。
【MBA体験談#9】偏差値38からケンブリッジ大学MBAへ!卒業後は起業へ
きむしゅんさんのキャリア紹介
きむしゅんさんは、大学を2015年3月に卒業後、東京大学の大学院 農学生命科学研究所で2年かけて修士号を取得。
新卒で楽天株式会社(以降、楽天)へ就社し、2年強勤務したのち、サイバーエージェントに転職。
同社で勤務している際、前職の楽天より、チャレンジングで興味を引く仕事のオファーを受けて出戻り。
同時にMBA受験を決心していたきむしゅんさん。
仕事と受験勉強を両立しながら10カ月後、ケンブリッジ大学へ合格が決まり、楽天を退職し、21年9月に渡英、10月よりMBAプログラムを受講中です。
それでは、そんなバイタリティに溢れるきむしゅんさんにお話を伺ってみましょう。
MBAを取得しようと思ったきっかけは?
きむしゅんさん、初めまして。今日は、きむしゅんさんの取得したMBAについて色々聞かせてください。
こちらこそよろしくお願いします!なんでも聞いてください。
ありがとうございます。それでは早速。MBAを取得しようと思った理由をお聞かせ頂けますか?
充実。けど物足りない日々
2017年に新卒で楽天に入社した頃、全ての仕事が新しいことばかりだったため、チャレンジングでとても充実した日々を送っていました。
がむしゃらに3年程働いたあと、ふとした疑問が湧いてきました。
「このままサラリーマンで人生を終わっていいのか」
立ち止まって、10年・15年後の未来を考えてみる。
ずっと同じ会社で働いていた場合、例えば早く出世しても、管理職。
もちろん、やりがいのある素晴らしい仕事とは思いますが、僕が目指している未来とは異なっているのではないかと考えるようになりました。
チャレンジが僕の人生
別の未来を模索するとき、僕は常に「心が燃えるほどチャレンジングなものか?」という視点で考えます。
チャレンジを模索しているときに、知り合いとの会話からMBAの話が出てきます。
過去、東大の大学院にチャレンジしたこと、MBAを取得したいという気持ちをもともと持っていたことから、「せっかくだし、とりあえずは受験にチャンレンジしてみようかな」と考えるようになりました。
更に、世界的にも知名度が高く、優秀な人材が入学を希望するビジネススクールの方が、受験も入学後もチャレンジングであるという理由から、英国のケンブリッジ大学のMBAへの受験を決意しました。
なぜケンブリッジ大学MBAを目指したのか
新しいことに挑戦したくなる気持ち、とてもよくわかります。しっかり行動に移されている所がさすがです。次に、なぜケンブリッジ大学のMBAを目指したのですか?
一番のポイントが、世界的に知られている大学であること、そして12か月という期間でMBAを修得できるところが魅力でした。
ケンブリッジ大学MBAを目指した理由
既に実行に移し始めている新規案があり一刻も早く本格化をしたいと考えていたため、MBAを取得するにあたって、短い期間で取得できるという点は譲れないポイントでした。
欧州は、基本的に1年間でMBAを取得できるところが多いため、地域は欧州に絞りました。
では、「なぜケンブリッジ大学」か?
ケンブリッジ大学は、長い歴史と伝統があり知名度も高いため、世界中から優秀で行動力がある人材が集まると考えたためです。
実際、同じ志を持つ人から学ぶことも多いですし、ネットワークを広げる意味でも、ケンブリッジ大学はとても魅力的なビジネススクールです。
そして「挑戦」が僕の1つの人生のテーマであるため、入学が難関である大学の方がモチベーションが上がるということもありましたね。
あとは単純に、英国に一度住んでみたかったという個人的な興味も1つの理由です。
【参考】ケンブリッジ大学MBAのプログラム
「1年で取得できるMBAはどのようなスケジュールなの?」という疑問を持つ方のため、ケンブリッジ大学のMBAのカリキュラムを紹介しますね。
ケンブリッジ大学MBAのカリキュラム
参考:University of Cambridge Judge business school MBAより筆者作成
1年間が各3か月の4つのターム(学期)に分かれています。
1~3学期は、必修科目や選択科目をこなしながら、希望者の方は、CVP(Cambridge Venture Project)やGCP(Global Consulting Project)などに参画し、企業と関わりながらプロジェクトを実施することが出来ます。
加えて特徴的なのが、卒業要件を満たすために、Summer Termに以下3つの選択肢が用意されていることです。
・個人プロジェクト
・インターン
・修士論文
修士号を取得するには修士論文が必須という認識がありますが、卒業要件に修論を課さないビジネススクールも多く存在します。
僕は修論を執筆予定ですが、3か月という長い期間が設定されており、比較的自由な時間が多くなっています。
そのため、最終学期にはMBA留学の目的の1つであった欧州旅行も堪能しようと思っています。
MBAの面白いところは?
旅行はMBA留学の醍醐味ですよね!そんなきむしゅんさんは、どんなところにMBAの魅力を感じますか?
当初から期待していた通り、面白い人が多くいて色んな発見があります。
人を知ると視野が広がる
出典:本人提供
ケンブリッジ大学には世界中から多くの人が集まってくるので、多様性に富んでいます。
そこには、お金持ちの先進国から来る人もいれば、成長中の新興国から来ている人もいます。
1つのテーマを議論するとき、両者ともに全く異なった視点で物事を見るため(そして両者ともに自分と全く違う考え方)、新しい物事の見方を知る良い機会となります。
例えば、アメリカ出身の学生は比較的短い期間での上場を目的とした投資を優先する一方で、途上国のメンバーは長期的な社会的なメリットを重視した投資をしたがるなどです。
一方、同じだなと思う部分もあります。
例えば、世界的に有名な起業家も輩出するケンブリッジ大学に来る方々は、「自分で世界を変えるんだ」という大きな志を持っている人ばかりかと思っていました。
ただ実際に入ってみると、僕のように新しいチャレンジを求めてきている人や、現在のキャリアを確固たるものにするためMBAを取得しておく、と考える方もいました。
その他にも、働き方や生き方など、多様性に富んでいたため、話しているだけで視野が広がると共にとても面白いですね。
視野の広がり、つまり選択肢が広がることを意味するので、知識習得以外の価値がMBAにはあると感じました。
MBAで苦労しているところは?
Fully Agreeです。MBAは多様な人種が集まるスクールを僕もおススメしています。逆に苦労しているところはどんなところですか?
MBAのカリキュラムが、普通に大変です。笑
1年間にやりたいことを詰め込む!
当たり前ですが、勉強が大変ですね。笑
先ず、1つの教科も手が抜けない。
出席や発言、個人レポートやグループワークなどで成績を評価されるため、手を抜くと、成績が悪くなるだけでなく、クラスメートからの信用も失ってしまいます。
単位を落とすと、卒業できないリスクもあります。
一方、自分の事業をやりつつベンチャーの経営にも参画しているため、そちらにもリソースを割かなければなりません。
自身の事業では、MBA志望者に対するコンサルティングや高校生・大学生向けのプラットフォーム開発を行っています。
授業との両立のため、タイムマネジメントが極めて重要となります。
そして、実は英語で授業を聴き続けるのが大変だったりしますね・・・。
僕は帰国子女ではなく、英語はMBA受験で必要な試験を突破するレベルだったため、応用にはいまも苦労しています。
最後に、1年間のカリキュラムの中で欧州の旅行は絶対にしたいと思っていたので、最終学期には少し無理をしてでも旅行を計画しています。
勉強も大事ですが、今しかできない経験も同様に大事だと思っています!
将来の進路は?
1年という期間だと、勉強ばかりになりがちですが、経験にも同様に時間を割くことはとても大事ですよね。それでは、最後の質問です。卒業後の進路について教えてください。
卒業後は自身の事業を立ち上げる予定です。
卒業後は自分の事業を立ち上げる!
先ほども少し触れたのですが、ケンブリッジ大学の在学中も自身が携わっている自分の事業をやりつつベンチャーの経営にも参画しています。
ただ卒業後はそれだけではなく、海外で学びたい人と向けに事業案があるので、自身の会社を立ち上げようと考えています。
ちなみに他のクラスメートでは、コンサルや投資銀行のようなMBAあるあるな進路を志望している人もいれば、起業や元の会社に戻る人など様々でした。
自分の人生を生きる
最後に伝えたいことを1つ。
サラリーマンを経験し、ベンチャーの経営参画やMBAなどチャレンジを多く経験して感じた事ですが、日本では「他人に人生を生かされている人が多いのではないか」ということです。
「寄らば大樹の陰、大企業に入れば安泰」という画一的な思考が未だ根強いと感じることがとても多いです。
その選択が悪いということでは全くないのですが、世界にはもっと多くの選択肢が存在するので、知ったうえでご自身が満足する人生を歩んでいける人が増えてくれたらと願っています。
今後、事業化予定のアイディアは、このような想いから立ち上げるものです。
100%共感します。選べる選択肢が広がると、人生とても楽しくなりますからね。今日はありがとうございました!
さいごに
MBA取得は、決して安い投資ではありません。
・1,000万円+の投資(生活費を含)
・1,000時間以上の投資
・機会費用(友人や家族との時間、など)
ただし、MBAを取得した人の中で、ビジネススクールに通ったことを後悔している人を、1人として聞いたことがありません。
金銭的な見返りだけでなく、修士号を取得した満足感や達成感、過程で得た生涯の友人、起業や転職など広がる選択肢、可能性は無限です。
多くの日系企業ではまだ評価が高くないMBAですが、多くの外国企業では、MBAホルダーをほぼ確実に高く評価してくれます。
何より、将来になって「あの時取っておけば良かったなぁ・・・」と後悔するよりは、いまチャレンジして修士号の学歴を使い倒す方が良いと思いませんか?
MBAについてもう少し知りたい方は、お勧めの本を紹介しているので、良ければご覧ください。
参考記事はこちら
他にも、多くのインタビュー記事を掲載しているので、良ければご覧ください。
記事は以上です。