こんにちは!南アフリカの自動車マーケッター x MBAホルダーのマサ (@mappyinME) です。
「近い将来、海外に駐在したいと思っているけど、幅広い仕事をすることになると聞いているから事前に知識を身に付けたいな。ただ何を勉強していいんだろう?」
そんな疑問にお答えします。
筆者は海外駐在に行きたかった事と入社してすぐは閑職に充てられていた事もあり、大学を卒業して約1年半の間に資格を10個取得しました。(落ちた資格もありますが)
実際に駐在して実務でおおいに役に立った資格6つを紹介します。
・日商簿記2級
・貿易実務検定C級
・英検2級
可能であれば取りたい資格3選
・中小企業診断士
・経営学修士(MBA)
・ファイナンシャルプランナー3級
ちなみに役に立たなかった資格3選は、エコ検定・ITパスポート・ビジネス能力検定の3つでした。
それでは見ていきましょう。
【海外駐在の準備】海外駐在前に必ず取得しておくべき資格6選(現役駐在員が解説)
海外駐在員が取得必須な資格3選
必須資格1:簿記2級
これは現地での職務に関わらず絶対に取得してください。
ミッション系の大学でキリスト教概論の単位を取るくらい必須です。
2級は難易度が高いので、どうしても難しい場合は少なくとも簿記3級でも問題ありません。
海外駐在をしていると、職務内容に関わらず現地会社の売上やコスト、利益の情報を日常的に見る事になります。
役職の高い方なら、財務諸表(特に損益計算書・貸借対照表)を理解して意思決定をする機会はほぼ間違いなく訪れます。
その際に、基礎的な財務諸表を読む知識がなく、基礎中の基礎を現地の方に質問した瞬間、「この人に意思決定を委ねて本当に大丈夫か?」と思われ、信用を一気に失います。
マネジメントの方で、「営業利益ってなに?」と聞いている人がいて、信用が一瞬で失墜しているのを目の当たりにしたことがあります。
難易度 ★★★★☆
独学可能度 ★★★★☆
学習時間 約300時間~
転職活動役立度★★★★★
試験の頻度:年3回(2月・6月・11月)
なお、簿記はMBAでも事前学習は必須で、以下の記事で詳しく紹介しています。
独学のやり方やスケジューリング、加えて独学なら絶対必要になる神テキストを紹介していますので、興味あればどうぞ。
\関連記事はこちら/
なお転職活動でも役に立つので、これは是非取得しておきたい資格です。
必須資格2:貿易実務検定C級
日本貿易実務検定協会が主催している資格試験。
難易度 ★★★☆☆
独学可能度 ★★★★★
学習時間 100時間~
転職活動役立度★★★★☆
試験の頻度:年5回(3月・5月・7月・10月・12月)
C級は実務レベルが1~3年程の方をターゲットにしています。
内容は貿易実務と貿易実務英語で、インコタームスなどの基礎的な知識やL/C(信用状)の種類など、基本的には貿易実務で使う単語の知識を持っているかどうかを問うレベルです。
特に輸出入が関わるメーカーの方は簿記レベルで必須資格です。
なお全くの初心者だった僕には難しく、1~2か月、毎日勉強していました。
必須資格3:英検2級
あの英検です。
現地に行ってから英語は身に付きますが、英検2級レベルの単語力、読解力、リスニング力は身に付けていった方がスムーズに現地に溶け込めるでしょう。
難易度 ★★★☆☆
独学可能度 ★★★☆☆
学習時間 100時間~(英検準2級取得者)
転職活動役立度★★★☆☆
試験の頻度:年3回(1月・5月・10月)
全く英語をやらずに現地に行くと、厳しい話、現地の部下や上司から仕事を頼まれなくなったり、最悪の場合、コミュニケーション難で日本に帰国させられる可能性もあります。
仕事を遂行するのに言語が全く通じなかったら、文字通り話にならないですからね。。
英語に慣れていない方にはかなり高いハードルと思いますが、これを機に学習しましょう。
以下の3冊があれば英検2級は大丈夫です。
文法は得意です!という方は、テキストは不要で、過去問をやりながら文法を復習するやり方をお勧めします。
そもそも「駐在員に必要な英語力の目安はどれくらい?」という疑問がある方は、こちらも読んでいってください。
<合わせて読みたい関連記事はこちら>
海外駐在前に可能であれば取得したい資格3選
可能なら取得したい資格1:中小企業診断士
仕業の資格で、会社経営に必要な基礎・応用知識を修得できる資格です。
■検定試験のホームページ
>>TACの中小企業診断士の説明
難易度 ★★★★★
独学可能度 ★☆☆☆☆
学習時間 800時間~
転職活動役立度★★★★★
試験の頻度:年1回(8月~10月)
合計3次試験まであり、1次試験では7科目の筆記試験、2次試験はケーススタディ、3次試験は実務コンサルティングとなります。
経営に必要な基礎知識を一通り学べるため、駐在後に転職をするという際にも強力な力を発揮します。
なお独学で合格するのは困難なので、取得を目指すのであればスクールに通った方が良いです。
費用も1年程通って30万円程度と比較的安価なうえ、記事の下で紹介している教育訓練給付金でいくらか帰ってくるのでおススメです。
ネックは最短合格で1年は見ておいた方がいいところですね。。
学校通いを検討される方は、資格の大原か評判の良いLECをお勧めします。
過去に中小企業診断士の修得を目指していた時に通っており、講師陣がとてもよく、かつ学校の運営の方々が教育訓練給付金の手続きについても詳しく教えてくれます。
可能なら取得したい資格2:経営学修士(MBA)
中小企業診断士と同じ理由からです。
ただ海外だと、MBAで得た知識に加えMBAを持っていることで箔がつくので、昇格・昇進などに役立つ可能性が高いです。
難易度 ★★★★★
独学可能度 不可
学習時間 1,300時間~(プラス入学まで1年程度)
転職活動役立度★★★★★
試験の頻度:-
ネックは、費用が200万~と高い事です。
なおMBAを取得を検討される方には、転職時の企業の質や幅、給与などを考慮すると世界トップ校を目指すべきです。
詳細は、ご興味があれば以下からどうぞ。
可能なら取得したい資格3:ファイナンシャルプランナー(FP)3級
実務にはあまり関係ないですが、駐在する際には税金や保険など金融に関する手続きが膨大にあります。
FP3級では、金融商品の基礎知識を人取り学ぶことが出来るため、もし興味と時間があれば取得してもよいかもしれないですね。
難易度 ★★★☆☆
独学可能度 ★★★★★
学習時間100時間~
転職活動役立度★★★☆☆
試験の頻度:年3回(1月・5月・9月)
お馴染みのテキストは「みんほしシリーズ」、そして過去問を一冊こなせば十分合格点を取れます。
この2つあればOKです。
資格取得で学校に通うと補助金が出る可能性が!
これらの資格取得のためにスクールに通った場合、政府から補助金が出る可能性が高いです。
雇用保険から捻出される“教育訓練給付金”で、簡単に説明すると、要したスクールの費用のうち、20%または10万円の少ない金額が戻ってくるというものです。
例えば、30万円の中小企業診断士のTACの講座を受講した受けた場合、20%の6万円が戻ってきます。
しかも、中小企業診断士の合否は関係なく、TACの課した修了試験で一定の点数を取得すればOKです。
もし一度も利用したことがなければ確実に補助金が出るので確認してみてください。
さいごに
海外駐在では、着任して直ぐに結果を出すことを期待して現地に送り込まれます。
その際に語学や財務諸表の読み方など、基礎的な知識が欠けていると、着任早々に信用を無くし、かつ挽回するのが極めて大変です。
なにせ知識がないから現地で新しい仕事をしながら、そういった知識を身に付けなければならないからです。
日本でも忙しいとは思いますが、ぜひ必須の3つの資格のうち1つでも取得していってください。
記事は以上です。
コメントや相談等ありましたら、Twitterやコメント欄でご連絡いただければ返信いたします。