海外EMBAを取得してキャリアを「創り」海外駐在へ(MBAインタビュー#4)

MBA体験談
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こんにちは!南アフリカの自動車マーケッター x 海外MBAホルダーのマサ (@mappyinME) です。

MBA卒業生インタビューシリーズの第4回目は、ieビジネススクールのEMBAを修得した日本在住の坂東太郎さん(仮名)です。

坂東さんは日本で生まれ育ち、日本国内で大手の広告代理店で部長としてお仕事をされています。

仕事でも海外経験はほぼなく自身でキャリアを「創る」ために30代最後の年に、ieビジネススクールのオンラインEMBAを修得することを決意しました。

この記事で分かる事

・海外MBAで学べること
・ieビジネススクールを選んだ理由
・卒業後の進路の「創り方」

なおieビジネススクールは、1972年にマドリッドで設立されたビジネススクールで、世界ランキング7位(QS MBA ランキング 2022)の「起業家」育成に力を入れている若いビジネススクールです。

※注:以下の記事では、一人称(僕、私)は全て坂東さんのことを指します。

それでは、坂東さんがMBAを利用してどのようにキャリアを「創って」いったか見ていきましょう!

海外EMBAを取得してキャリアを「創り」海外駐在へ(MBAインタビュー#4)

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なぜ海外のビジネススクールでEMBA取得を目指したのか

海外のビジネススクールのEMBA取得を目指した理由

一番大きな理由は、「海外で働きたかった」からです。

いま勤めている会社は、非常にエキサイティングで、マネジメント経験も積むことが出来ているので業務への満足度は高いのですが、私が望む海外勤務の機会は多くはありません。

そういう機会は、「英語が堪能な帰国子女」か「海外業務経験がある人」が中心で、海外勤務をするためにはそういった厳しいスクリーニング条件が求められるのです。

私は、そのどちらの経験も有していない “ドメスティック人材”でしたので、人事に掛け合っても海外駐在の機会を見出すことは難しく、徒に時間が過ぎていました。

そして決心し行動する

そこで、私は業務を通して海外経験が積めないのであれば、「自分で海外経験を創るしかない」という結論に至り、その手段として海外MBAを修得することにしました。

海外MBA修得は、私にとってファーストパスだと思えたからです。

最初は、現職を退職して現地でのMBA修得を目指しましたが、MBAに申し込むタイミングで、部長昇格の話を頂いたので、現職でマネジメント経験を積むことは貴重な機会だと捉え、現職にとどまり、マネジメントをしながらMBAを取得できる道を模索したのです。

その結果、ieビジネススクールのオンラインで学べる管理職向けのEMBA(Executive MBA*)を受けることにしました。

*MBAとEMBAの違いを知りたい方はこちらをどうぞ

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ieビジネススクールを選んだ理由3つ

ieビジネススクールを選んだ理由は?(3つ)あります。

坂東さんがieビジネススクールを選んだ理由3つ

1.アントレ教育に注力しており定評があった
2.Cultural Fit
3.Diversity(多様性)

この3つ以外にも「世界ランキング」も重視しましたこと、先に付け加えておきます。

理由1:アントレプレナーシップ(起業)教育に注力しており定評があった

先ず、ieビジネススクールは「アントレプレナーシップ教育」で有名だったことです。

僕は、会社でマネジメント経験を積んでいますが、業務で「自分でビジネスを創る」という経験は豊富ではありません。

他方、父の小さな工場を手伝っており、現職のような規模とは異なる“スモールビジネス”で「ビジネスを創ること」の面白さと難しさの両方を痛感していました。

その経験から、今後起業家精神はますます重要になってくるという想いを強く持っていたため、ieのアントレ教育は非常に魅力でした。

理由2:Cultural Fit(文化)

次は、「学校の文化」です。

ieビジネススクールでは、「多様な背景を持ったクラスメイトとの協力やチームワーク」の教育にも注力しています。

現職の文化も非常にコラボラティブなチームワーク文化であり、業務を通して個人のパフォーマンスでは到達できない高みを目指せる魅力を知っていたので、ieのコラボラティブな文化は親和性が高かったです。

また、海外経験がない僕にとって、「外国人と協力しながら英語で学んでいく」貴重な機会でもあったため、非常に魅力的でした。

理由3:Diversity(多様性)

最後が、「多様性」です。

端的に言えば、「国籍」です。

ieでは1クラスに10%以上同じ国籍の人を採用しないという方針があります。

そのため、クラスには欧米人や中近東から来ているアラブ人、そしてアジア人やアフリカ人など、多様な人材と一緒に学べる機会が用意されているところが良かったですね。

ちなみに、2学期の私のグループでは、東はオーストラリアから西はブラジルまで、地球まるごと1周するチーム構成だったので、チームミーティングの時間合わせは非常に難しかったです笑

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ieビジネススクールEMBAで学んだことは?(3つ)

ieビジネススクールのEMBAで学んだことは3つあります。

坂東さんがEMBAで学んだこと3つ

1.チームビルディング&リーダーシップ
2.グローバルコミュニケーション
3.経営とは、「市場の見極めと原資の分配」に尽きる、ということ

1つずつ見ていきましょう。

学んだこと1:チームビルディング&リーダーシップ

チームビルディングは「多様な国籍と文化背景のある方々とどう付き合うか」について学びましたが、リーダーシップの経験は強烈でした。

ieビジネススクールでは、15か月のプログラムを3つの学期に割り、都度チームメンバーが変わります。
毎回、個性豊かなメンバーと組み、各々のリーダーシップを間近で見ることが出来たことが一番の学びです。

特に、Term 2(2学期)のチームの女性リーダー(南アフリカ系インド人)が超強烈でした。

会議の度に、1人で95%話す典型的な引っ張りタイプのリーダーで、とりあえず一度フォロワーとして課題に取り組み「どんな成果が出てくるんだろう?」とワクワクしていました。

結果、僕の予想を上回るハイクオリティな資料が完成しとても驚いたと共に、新しいリーダーシップの在り方も学べた大変貴重な機会でした。

なお参考までに、日本人が得意なスケジューリングやタスクのマネジメントで貢献出来たりします。

学んだこと2:グローバルコミュニケーション

冒頭にお話した通り、僕はずっと日本国内で仕事をしてきたので、海外の「多様な人材」と「英語」でタスクを進める経験は初めてで、刺激ばかりの毎日でした。

特に、EMBAなので、責任ある立場を務める方が多く、かつ、人生経験も豊かな方ばかりなので、クラスメイト一人ひとりからもコミュニケーションの神髄を学んだように感じます。

また、他のクラスメイトも、1つでも多く学んでやろうという姿勢が全面に出ていて、彼らの主張の強さも刺激的でした。

そういう方々と毎週のようにチームディスカッションを行い、日々Whatsappでコミュニケーションを取っていくことは大きな学びになりました。

学んだこと3:経営とは「市場の見極めと原資の分配」に尽きるということ

最後は、経営についても学べた視点です。

ご存知のように、ビジネスとは、顕在化している需要を満たすものと、まだ顕在化していない「潜在需要」を満たすものと2つありますが、経営とは、それらの需要に経営資源(ヒト・モノ・カネ)をどう配分していくのか、そのための意思決定を図っていくことなんだと解釈しました。

その未来の意思決定を図るために、定性的な競争力を考える=Competitive Advantage定量的な未来を予想する=Financial Decision Makingという2つの視点が重要であり、この二つを押さえることで、だいたいの予測を立てることが出来ることを理解しました。

面白かった授業は?(2つ)

1つ目:Strategy & Competitiveness (企業戦略論)

企業戦略論は非常に面白かったですね。

もともとクライアント企業へのマーケティング戦略立案が主要な業務なので、そもそもケースリーディングが面白かったです。

実際に戦略を学んでみると、低価格戦略や差別化戦略、ブルーオーシャン戦略など様々な種類の戦略があることを知り、他社の実際のケースから戦略の立て方を学びました。

戦略論での学びを通して、自分がやっていたことは「戦略」よりは「戦術」なことだったか気付かされました。

2つ目:Leading People in Organization(リーダーシップ論)

リーダーシップ論では、変革を促し、結果を出すリーダーの在り方」を体系的に学びます。

範囲は広く、会社が経営危機に陥ったときにどう立て直すかのプロセスや、プロセス毎のリーダーシップの在り方や、会社の中間管理職として発揮するリーダーシップも併せて学びました。

特に印象に残っているのが、グーグル社の「Oxygenプロジェクト」で、このプロジェクトでグーグル社は結果を出せる管理職の8つの属性を定義しました。

結果を出せる管理職の8つの行動様式
1. 優れたコーチであること
2. 細かなところまで従業員に口出ししないこと
3. 従業員の幸福に関心があると態度で示すこと
4. 生産的で結果志向であること
5. 自分のチームの話に耳を傾けること
6. 従業員のキャリア開発を支援すること
7. 明確なヴィジョンを持っていること
8. 何らかの重要な専門的スキルを身につけていること
(参考記事:プロジェクト・オキシジェン& 40代でマネジメント能力ないと解雇予備軍(第140号))

ちょうどチームが大きくなったタイミングでもあったので、部下に対してこれら8つのいくつかを実際に試してみましたね。

学んだことを直ぐに実践できるのが、オンラインEMBAの良いところですね!

EMBA取得後の進路は?

「転職」と「現職で海外駐在」の2つを追求

冒頭でもお話した通り、僕の目標は「海外で活躍することです。

その足掛かりとして、海外ビジネススクールのEMBAを修得することで海外経験の不足を補うことにしました。

満を持して、海外ビジネススクールのEMBAを修得して、「転職」と「社内交渉」の2面作戦で、次のキャリアアップを狙いました。

転職活動で成果が出た結果・・・

具体的には、ieビジネススクール卒業の4か月前から本気で転職活動を始めました。

名前の知っている転職エージェントは全て登録し、広く可能性を探りましたね。

3か月ほど集中して活動した結果、卒業の1か月前に行きたいと思える1社から内定が出ました。
その後、最終的には4社から内定を頂きました。

内定企業4社

1.外資4大会計事務所の戦略コンサルタント
2.外資大手IT企業のコンサルティング部門
3.外資大手建設機器メーカー
4.内資SaaSベンチャー企業

これらを以って改めて人事に私の意向を伝えたところ、最終的に「東南アジアへの海外駐在」を勝ち取ることが出来ました。

この結果を受けて、転職エージェントの方に謝辞とお詫びを説明し、4社の内定を辞退し現職残留を決断しました。

海外MBA取得は「転職活動」や「現職で海外駐在」で役に立ったか?

はい、海外MBA取得は全てにおいて大いに役立ちました。

社内では、当初の狙い通り「マネジメントの知識がある」、「経営に関する一通りの知識がある」そして「多様性のチームでリーダーシップを発揮できる」という証明になり、海外駐在に行く1つの大きな材料となったことは間違いありません。

社外(転職)でももちろん役に立ちましたが、特にコンサルタント会社の評価が極めて高かったです。

僕の専門はマーケティング(特にコミュニケーション)で、業務でもマーケティングコンサルティングプロジェクトに多く従事してきた実績に加え、EMBAでの「経営に関する一通りの知識」を鑑みていただき、コンサルティング会社は未経験にも関わらず、ポテンシャルを評価いただくことが出来ました。

「40歳でポテンシャル採用ってあるんだ」って自分でも思いましたね。笑

参考までに・・・どの転職エージェントを利用しましたか?

海外トランスファーに向けて、出来る限りの可能性を探りたいと考えていたので、思いつくエージェントは一通り登録しました。

また、Linked In経由でコンタクトのあったヘッドハンターともお話しました。

坂東さんが利用した転職エージェントを以下の記事で載せていますので、良かったらどうぞ

記事のリンクはこちら

以上、ありがとうございました!坂東さん!

さいごに

坂東さんもそうですが、MBAを修得する人は皆、高い授業料を払って「自分で何かを変えたい」という想いで来ている人がほとんどです。

周りを見ていると、卒業後に既に変革が訪れている人がとても多いです。

MBA修得後の変革の例

・起業をする
・転職をする
・昇格を勝ち取る(交渉の末)
・海外赴任を勝ち取る
・副業を開始する
・パートタイムでフランチャイズ事業運営を開始する、など

MBAを修得する1つのメリットとして、「モチベーションの高いクラスメートのアクティブな行動から人生の選択肢を学べる」という点が挙げられます。

やはり、クラスメートが起業をすると「いつか自分も」となりますし、転職をすると「本当にやりたいことは今の会社にあるのか」と改めて問う機会にもなります。

海外MBAを検討している皆様、本当に素晴らしい経験で価値観が広がるので、ぜひ入学を検討してみてください!

「MBAってなんだ?」ともう少し詳しく知りたい方は、以下の記事に参考書がまとめられているので、合わせてどうぞ。

<合わせて読みたい関連記事>リンクはこちら

記事は以上です。

他にも、多くのインタビュー記事を掲載しているので、良ければご覧ください。

参考:MBAインタビューの記事のバックナンバーはこちら

次回のインタビュー記事もお楽しみに!

この記事を書いた人

▶大手グローバル企業で入社3年目に海外駐在に選抜され5カ国7年超駐在し、新興国で挑戦し続ける▶一刻も早く海外に出るため、英検1級/TOIEC 925を含む資格を11個取得。世界トップランカーのieビジネススクールでEMBA取得▶6年で3回昇格しマネジメントへ。マーケティング部長として多国籍チームを率いる▶グローバルで活躍する日本人を増やすため、グローバル人材育成プログラムGlobal BootCampを開発・主催。

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