【MBA体験談#8】週末フル活用の海外MBA!国際的なフィールドでのマネジメント職を目指す!

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こんにちは!南アフリカの自動車マーケッター x MBAホルダーのマサ (@mappyinME) です。

MBA卒業生インタビューシリーズの第8回目は、University of IowaでMBAを取得し、現在は台湾の米系外資企業で勤務する須藤将司さんです。

University of Iowa(アイオワ大学)Tippie College of Businessは、米国のビジネススクールでありながら香港でMBAを取得できる、パートタイム MBAプログラムを展開していました(*香港でのMBAプログラムは2021年に終了)。

須藤さんは、台湾に在住しながら月に2回授業のため香港へ渡航し、15か月かけてMBAを取得</bしました。

この記事で分かること

・MBAを目指すきっかけや理由
・MBA取得後の進路
・MBA取得して良かったこと、苦労したこと

それでは見ていきましょう。

参考:
アイオワ大学 Tippie College of Businessの現行のMBAプログラムのホームページはこちら(現在はオンラインMBAに力を入れています)

【MBA体験談#8】週末フル活用の海外MBA!国際的なフィールドでのマネジメント職を目指す!

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須藤さんのキャリア紹介

須藤さんは大学を卒業後、JETRO(日本貿易振興機構)へ就職、東京本部配属となりました。

とにかく一刻も早く海外に行きたかった須藤さんは、入構してから継続して「とにかく海外に行きたい」と上司や人事に訴えてきました。

そしてとうとう入社5年目に、台湾のTAITRA(中華民国対外貿易発展協会)での1年間の業務研修の機会を得ることができました。

台湾ではとても充実した1年間を送るも、期間の短さもあり不完全燃焼。

日本帰国後も再度台湾で働きたい想いが強く、数カ月悩んだ末、29歳で台湾の現地企業へ転職を決意し実行。

2017年には、かねてより希望していたMBA取得を決意台湾で働きながら、週末に香港に通う形で15か月かけてMBAを取得しました。

それでは、須藤さんにお話を伺ってみましょう。

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なぜMBAを取得しようと思ったか?

須藤さん、初めまして。今日は、須藤さんの取得したMBAについて色々聞かせてください。

まーしーさん

こちらこそよろしくお願いします!なんでも聞いてください。

ありがとうございます。それでは早速。MBAを取得しようと思った理由をお聞かせ頂けますか?

現地就職後に考え出したMBAへの道


(本人提供)須藤さん。米国本社への研修出張時に撮影。現在は台湾から日本市場向けセールスとマーケティングを担当している。

台湾現地就職後に、周りの台湾人の友人から受けた影響が大きかったですね。

台湾では文系・理系に関わらず国内外の大学院を修了している人が多く、特にビジネスリーダーと呼ばれるような方は2つ以上の修士の学位を持っている方も珍しくありません。

また現地就職後に初めて国際ビジネスの現場に放り出される形になり、大学ではあまり触れてこなかったビジネス系の科目をしっかり勉強したいという思いもありました。

ただ私、恥ずかしながら最初の3年くらいはずっと二の足踏んでましたね。

お金が全然なかったんですよ(笑)。

台湾って物価が高い割に給与が低いんです。

手取りのほぼ半分は家賃で消え、貯金する余裕なんてありませんでした。

MBA取得のチャンス、来たる

そんな中、現地就職4年目の秋に友人から「台湾にある米系外資メーカーが日本担当のセールスを探している」という知らせが入ってきます。

業界経験がなかった私ですが、ものの試しに受けてみるとなんと内定。しかも嬉しいことに、大幅にあがった年俸額が提示されました。

その当時いた台湾の現地企業も居心地はよかったのでひとしきり悩みましたが、最終的には内定受諾。

金銭面でのボトルネックが解決されたので、すぐにMBAの準備に取り掛かりました。

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台湾から通いで香港へ

なるほど、MBA取得のきっかけって割と「なんとなく興味を持った」という所が大きいですよね。
香港でのパートタイムMBAを選んだ理由は何ですか?

 

まーしーさん

大きな理由としては、日本・台湾以外の別の国や地域に理解を深めたかったからですね。

でも一方でその当時、米系外資でのキャリアを積みたいという思いと、台湾での永住権取得が間近に迫っていたという背景から、生活のベースは引き続き台湾においておきたかったのです。

そこで何かうまい方法はないか考えていたところ、「香港なら何とか台湾から物理的に通えるのではないか」と考えました。

 

月2回、台湾から香港へ通う生活


(本人提供)香港の空港で写真に納まる須藤さん(写真右)と台湾人クラスメイト

台湾から香港へ渡航するというと大変なことのように聞こえますが、実はフライト時間は片道2時間、費用は往復で15,000円程度と、東京から大阪へ通うのと大差がありません。

土曜の朝一番のフライトで香港に向かい、日曜の最後のフライトで台湾に戻れば、台湾での平日の業務には全く影響が出ません。

宿泊費もホステルを利用すれば最小限に抑えられるので、悪くない選択肢だと思いました。

どうしてもスクーリング(通学)にこだわった理由

マサさんが取得したIE Business SchoolのEMBAプログラムのように、最近では仕事とMBAの両立を目指すビジネスパーソンに向けた、数多くの優れたオンラインMBAプログラムがあります。

しかし私の場合は「オンラインではなくスクーリング(通学)でのプログラムであること」を学校選びの基準としていました。

理由は、「対面のほうが先生やクラスメイトと人間関係を構築しやすい」から。

授業中もさることながら、授業後の交流も含めて考えると、対面のほうが腹を割って本音で話しやすく、結果として絆も深まりやすいと考えました。

クラスメイトは国籍もバックグラウンドも様々で、授業後は一緒に街中にくりだしてよく飲みに行きましたね。

授業中に疑問に思ったことだけでなく今の仕事のこと、香港社会のこと、将来の進路やキャリアの考え方について夜遅くまで話し合ったことを今でも強烈に覚えています。


(本人提供)授業後にクラスメイトと親睦を深める須藤さん。スクーリングでは、対面で語り合えるため、胸襟を開いて話ができるのが魅力。

MBAを取得して良かったこと

確かに、ビジネススクールの選び方には様々な軸がありますよね。
さて、MBAの魅力に迫りたいと思いますが、取得して良かったなと思うことは何ですか?

まーしーさん

一番大きなメリットは、自分の得手・不得手が明確に分かったことですね。

フォーカスする方向性の判断軸

高い費用を支払ってビジネススクールへ通う以上、学びを最大化するため、全ての授業に全力投球しました。

しかし同様に全力投球した授業でも、成績に大きなばらつきが出るんですね。

例えば、初めて触れたファイナンスやアカウンティング。

私にとってはMBAの授業を受けるまで触れたことがない科目だったのでとても勉強になりましたが、成績は芳しくなく、どちらかというと自分には不得意であることがわかりました。

ここで学んだことは、得意・苦手な分野を知ることで、自分が将来マネジメントをする立場になったとき、限られた自分のリソースをどこに割くか、ということ。

自分に足らないものがわかったおかげで、自分自身はどの方向にフォーカスすべきか、どの方向のリソースを補わなければいけないのか。

その判断軸が出来たように思います。

もちろん授業の成績だけで判断することはできませんが、自分の得手・不得手を知れたのは、とても大きな収穫でした。

MBA取得で苦労したこと

マネジメントを行う上での判断軸ができたというのは面白いですね!
次の質問ですが、MBA取得で苦労したことは何ですか?

まーしーさん

今となっては全てがいい思い出ですが、当時は仕事と勉強の両立が最も大変でしたね。

勉強漬けの日々

パートタイムMBA時代の1ヶ月のスケジュールはこんな感じです。

<月間スケジュール例>(本人提供)

授業は通常2・3週目の土日2日間、1日中対面形式で行われます。

授業の中で課題が出ることもあり、例えば土曜に出たグループ課題をその日中にこなし、翌日に教授に提出しなければならないなんてこともありました(苦笑)。

そんな時は、グループメンバーと徹夜で喧々諤々の議論をして、翌日までになんとか仕上げ、教授に提出することとなります。

それ以外の週は、授業の予復習やグループ・個人課題、そして最終週にはテストがあるのでこなします。

タイムマネジメント能力とモノを進める力

働きながらMBAを取得した人はみな同じだと思いますが、タイムマネジメント能力は否が応でも向上しますね。

仕事だけでなく、平日に個人・グループ課題をこなし、文献を読み、テストの準備をする。

全ての授業に全力を注ぐと決めていたので、自分の時間を効率的に使いながら平日の業務との両立を行っていました。

あとは「何があってもモノを進める力」ですかね。

これは特にグループワークで顕著なのですが、なかなか意見がまとまらなかったり、決めたはずの各個人の割り振りがきちんと守られなかったりとハプニングが付きものでした。

今考えてみればMBAは、ハプニングを乗り越え、調整し、時間通りにクオリティの高い成果物を出すという一連の作業の訓練の場でもありました。

参考:
MBA総学習時間に関する参考記事はこちら
【実際どうなの?】MBA取得に必要な勉強時間は1,000時間から
MBA修得までの学習時間は1,000時間から(実例公開あり)。MBA修得までの学習時間・生活ペースの想像が出来ないから諦めようとしていませんか?この記事では、欧州の世界トップランカーのEMBAを修得した筆者が、MBA修得中の生活の実例を踏まえて解説します。MBA生活を楽にするアドバイスもあります。

これからの進路は?

MBAは物凄く時間が取られますよね。最後の質問ですが、須藤さんの今後のプランをお聞かせください。

まーしーさん

当面はグローバル企業でのマネジメント職を目指そうと思っています。

海外でのキャリア発展の難しさ

基本的にグローバルなフィールドで「キャリアアップし続けること(キャリア発展)」はグローバルなフィールドに「入り込むこと(就職・転職)」よりも難易度が上がります。

「難易度が低い」ということは反対に言うと「競争が激しい」あるいは「取って代わられやすい」ということなので、グローバルなフィールドで生き続けるためにはキャリアをどう発展させるかを考えなければいけません。

MBAでの学びを活用して機会を掴む

キャリア発展の方向性として、私の場合は「グローバルなチームをリードする立場」を考えていますが、具体的なオプションとしては、いくつかあります。

考えているオプション

・台湾にある現在の会社で成長に貢献し続け、タイミングを待つ。
・台湾での業務経験を活かし、台湾にある別の会社でのポジションに挑戦する。
・日本に帰国のうえ、日本からグローバルビジネスの成長を支えるポジションに挑戦する。
・グローバルなキャリア発展の機会が多い第三国へ移住する。

いずれの選択肢を取るにしても、MBAを通して学んだことや体験したことを大いに生かせるのではないかと考えています。

MBAを取ると、転職などの選択肢の幅が広がりますよね。
須藤さん、今日はありがとうございました!

参考:
プログラムの内容を詳しく知りたい方は、須藤さんのインタビュー記事があるのでこちらをご覧ください。
<関連記事>アジアで学ぶ “週末月2回最短15ケ月、 香港で米国MBAの学位を取得!University of Iowa Hong Kong MBA Program”

さいごに

MBA取得は、決して安い投資ではありません。

MBA取得に要する費用

・数百万円の投資(須藤さんの例:約400万円の授業料)
・1,000時間以上の投資
・機会費用(友人や家族との時間、など)

ただし、MBAを取得した人の中で、ビジネススクールに通ったことを後悔している人を、1人として聞いたことがありません。

金銭的な見返りだけでなく、修士号を取得した満足感や達成感、過程で得た生涯の友人、起業や転職など広がる選択肢、可能性は無限です。

多くの日系企業ではまだ評価が高くないMBAですが、多くの外国企業では、MBAホルダーをほぼ確実に高く評価してくれます。

何より、将来になって「あの時取っておけば良かったなぁ・・・」と後悔するよりは、いまチャレンジして修士号の学歴を使い倒す方が良いと思いませんか?

MBAについてもう少し知りたい方は、以下の参考記事でお勧めの本を紹介しているので、良ければご覧ください。

参考記事はこちら
【必読書】海外MBA おススメの本を4冊と合格体験記を紹介(海外MBA取得志望者向け)
MBAの学校を決める前に読むべき書籍を知りたくないですか?欧州の世界トップランカー校のEMBAを修得した僕が、学校選びの際に読んだ有用書籍4選と、世界トップ校のタイムリーな情報を提供している有用サイト(日本語)も紹介します。MBAの学校をこれから決める方、もしくは決まっている方、必見です。
【保存版】外国人と働く人が読んでおきたい本9冊を紹介(現役海外駐在員が推薦)
外国人と働く人が読んでおきたい本9冊を紹介します。日本人が外国人と仕事する際に守るべきこと、つまりグローバルスタンダートというマナーが存在します。今回紹介する本では、それらの指針を説明するとともに、日本人がどうやったら結果を出せるかアドバイスがあります。僕も参考に、5か国で6年も海外勤務してきました。

他にも、多くのインタビュー記事を掲載しているので、良ければご覧ください。

参考:MBAインタビューの記事のバックナンバーはこちら

記事は以上です。

この記事を書いた人

▶大手グローバル企業で入社3年目に海外駐在に選抜され5カ国7年超駐在し、新興国で挑戦し続ける▶一刻も早く海外に出るため、英検1級/TOIEC 925を含む資格を11個取得。世界トップランカーのieビジネススクールでEMBA取得▶6年で3回昇格しマネジメントへ。マーケティング部長として多国籍チームを率いる▶グローバルで活躍する日本人を増やすため、グローバル人材育成プログラムGlobal BootCampを開発・主催。

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