【2024年】経営学修士(MBA)は転職で有利か?知らないと損するポイント3つを解説

MBA

こんにちは!南アフリカの自動車マーケッター x MBAホルダーのマサ (@mappyinME) です。

「MBAの修得・転職を考えているけど、本当に役に立つのかな?」
「国内と海外のMBA、転職活動で差はあるのかな?」

本記事は、このような疑問にお答えしています。

この記事を読んでわかること

・MBAが転職が有利かどうか(有利です)
・どの程度転職に有利になるのか
・MBAを最大限に活かすポイント3つ
・MBA卒業生の主な転職先やMBA卒業生に有用な転職エージェント

なおこのような記事を執筆している僕自身ですが、21年12月にieビジネススクールのEMBAを修得し、翌年には現職で管理職へ昇格。一方、転職活動で志望度が極めて強い2社のみを受けたところ、書類・面接で一度も落ちることはありませんでした。

そして、MBA卒業生のインタビュー記事を執筆していおり、MBAの学びや卒業後の進路をハイライトしています。

興味のある方は合わせて読んでみてください。

それでは見ていきましょう。

【2024年】経営学修士(MBA)は転職で有利か?知らないと損するポイント3つを解説

経営学修士(MBA)とは?

MBAは“Master of Business Administration”の略で、大学院の修士課程を修了すると得られる経営学修士号の事です。

そのため経営学を幅広く学習していくことになり、カリキュラム内容はビジネススクールによって大きく異なります。

僕が卒業した欧州のieビジネススクールでは「起業家精神の育成」を理念に掲げているため、カリキュラムの20%-25%程度が起業家関連の授業やワークでした。

経営学修士(MBA)は転職で有利か?

先に結論を言うと、有利です。

ただし、受ける企業や業界によっては、有利になる度合いが異なってきます。

例えば、MBAの学びと職務がダイレクトに繋がる「コンサルタント」や「VC(Venture Capital)」の職種は、実務経験が乏しくてもMBAホルダーをポテンシャル採用をしてくれる可能性が高い一方、日本人が多い保守的な日系企業の場合、MBAの付加価値は極めて低い傾向があります。

下の図は、これから解説する3つのポイントを端的に説明したものです。

それでは見ていきましょう。

ポイント①:転職で評価されるのは「職務経験」と「専門性」

1つ覚えておきたいポイントは、MBAは専門性や職務経験に乗っかる付加価値である」ということ。

President Woman Onlineでも同様の掲載がされていますが、MBAそのものが大きな価値にはなりません。

ただし、専門性、職務経験や実績があったうえでMBAを保有していると、転職活動にて絶大な効果を発揮します。

例えば、「マネジメント経験はないけど、MBAを取って疑似体験したからマネジメントをやらせてほしい。そして高年収も得たい」というケース。

自分が採用する立場になって考えると分かりやすいと思いますが、実務経験もない人を、勉強したからと言ってマネジメントとして採用しようと思わないですよね。

理由は、実績がないので不確定要素が多すぎる上、高年収希望だとなおさら採用リスクが高まるためです。

そのため、順番としては「マネジメント経験」があるうえで「MBA」を修得していると、MBAが大きな付加価値として認められます。

社内での昇格も同様です。仕事上のマネジメントの実績の上にMBAを修得していると、会社への大きなアピールポイントとなるため、昇格を希望する場合に説得力が増します。

ポイント②:国内MBAか海外MBA、どちらも転職に有利か?

結論を言うと、どちらも確実に有利です。

ただし、程度は異なります。

現在のところ、国内MBAの場合は効果が特定の企業が限定される一方、海外のトップスクール卒業生になると世界中どこに転職するにも有利になるので、後者の方がお勧めです。

ただし、国内MBA修得者が増え卒業生ネットワークが拡大しているので、今後は国内MBAの価値も大きく上がっていくことは間違いありません。

国内MBA

日本のビジネススクールのMBAは、早稲田はアジアで強いなど例外はありますが、一般的に国際的な知名度がそこまで高くありません。

そのため、ビジネススクール名が通じる企業、つまり日本人が多く働いている企業での転職では有利になる可能性が高いです。

今後、日本国内を中心にネットワークを築いたり、キャリアを構築したい人はおススメです。

ただし、ポイント③で紹介する「保守的な日系企業」では有利にならないケースがあるため、注意が必要です。

海外MBA

転職したい地域にある有名ビジネススクールでMBAを修得すると、転職活動で大変有利になります。

一方、数こそ多くないですが、世界どこに行っても通用するビジネススクールも存在するので、海外MBAを目指すならそちらをお勧めします。

地域別に強いビジネススクールの例

・世界:Harvard Business School(米)、London Business School(英)、INSEAD(仏)、など
・欧州・中東圏:IESE、ieビジネススクール、HEC Paris、など
・アジア:NUS、HKU、など
・アフリカ:UCT GS、など

ここで1つ事例を出しますね。

<事例>
ieビジネススクールのEMBAを卒業し、転職活動している36歳。
職務経験とMBAの学歴を活かし総合商社2社を受け、両社とも内定。
この際、ieビジネススクールの卒業生に、当該会社で働いている人材がおり、カジュアル面談を実施したことが選考にプラスの影響。

こちらの事例では、「書類選考で海外の経営学修士(MBA)」そして「面接の準備にてネットワーク」が活きており、有利に働いていますね。

ポイント③:MBA取得後の転職が有利に進む企業とそうでないケース

転職が有利に進む企業は欧米の外資企業で、有利にならないのは保守的な日系企業です。

理由は、「管理職に占めるMBAホルダーの数」が、欧米の外資企業と保守的な日系企業では大きな差があるためです。

転職が有利に進む企業

外資企業、特に欧米の企業はMBAルダーを高く評価します。

驚くかもしれませんが、理由は至ってシンプルで「評価者である管理職自身がMBAを持っているケースが多いから」です。

こちらも驚くべき情報ですが、2011年の調べだと、アメリカの管理職のMBA保有率は3人に1人、30%を超える水準となっており、役職が上がるほどMBA保有率は上がっていきます。

そうなると当然、管理職、つまり採用を担当する人がMBAホルダーだと、批評価者のあなたがMBAホルダーだと確実にプラスの印象を持ちます。

MBAホルダーがMBAホルダーに好印象を持つのはなぜか

・自分もMBAを修得して管理職になったから、あなたも素質があるだろう。
・MBAのクラスメートは優秀だったし、持っているという事は優秀だろう。
・単なる親近感。

加えて、MBAを持っている日本人の数がそもそも少ないため、他の候補者と比較すると大きな差別化となります。

ここで参考までに

MBAホルダーを積極採用している外資企業の例
・メーカー:J&J、イーライリリー、ダノン、IBM、GEなど
・コンサル:外資コンサル全般

転職が有利に進まない企業

こちらは逆に、MBAホルダーが少ない企業、つまり保守的な日系企業です。

理由は簡単です。

同調査で、日本人の管理職のMBA保有率は1%を切っており、いまも「新卒たたき上げ人材」が管理職に多く存在するためです。

こちらは実際に僕が受けた意見の集約ですが、保守的な日系企業ではMBAを修得せずにいまの立場に就いた方が多いため、このような議論の展開があります。

MBAを取らなくても出世している役員は多くいる!
松下幸之助や稲森和夫などの偉大な社長たちもMBAなんか取っていない!

ここのポイントは「採用する立場にいる方々がMBA不要と考えている事」です。

このような企業を受ける場合は、あなたが修得したMBAにプラスに評価してくれる可能性は低いでしょう。

ただし最近では、少しずつではありますが、海外に販路を求めるメーカーや総合商社などはMBAの価値を見直しており、積極的に採用をしている企業も増え始めています。

一部、僕の経験から積極的にMBAホルダーを採用していると感じる日系企業です。

MBAホルダーの積極採用を始めている日系企業例
・メーカー:ソニー、キヤノン、ユニクロ、コニカミノルタ、日本電産や日産など
・総合商社:三井物産、三菱商事や双日、など

MBA卒業生がよく転職する業界

僕自身の実体験、転職したMBA卒業生の進路や、僕自身の転職活動での経験(エージェントとの面談を含む)から、MBA卒業後の主な転職先を紹介します。

MBA卒業生の主な転職先

・コンサル・VC(Venture Capital)
・メーカー
・IT(特にGAFA)
・総合商社

それぞれ、MBAホルダーが有利な理由と共に、どのような企業があるのか説明していきますね。

コンサル・VC(Venture Capital)

ロジカルシンキングと分析力、そして経営の総合的な知識が求められるため、MBAで実践してきたことがそのまま活かしやすいためです。

よく聞くのは、ボストンコンサルティング、KPMG、PwCやマッキンゼーは比較的に多く聞きます。

僕(36歳)だったら、募集の多いマッキンゼーの戦略コンサルタント、準管理職の立場で年収1,000万円~を狙います!

転職先を探す方法は、転職エージェント経由です(記事の後半で紹介)。

メーカー

前の章で取り上げた通り、一部のメーカーは、特に大手グローバルメーカーでは国内・外資の両方ともMBAホルダーを積極的に採用しています。

国内メーカーだと、海外駐在を狙える可能性がかなり高くなります。

私自身、現在は大手自動車メーカーにてマーケティング職を担当し、南アフリカに駐在、MBAを修得した翌年度には管理職への昇格を果たしています。

外資メーカーだと、MBAホルダーの方は特別なリーダーシップ研修を受けられる可能性も高くなります。

僕(36歳)だったら、「ソニー」か「ファーストリテイリング」の海外マーケティング職、課長代理の立場で年収1,000万円~を狙います!

転職先を探す方法は、転職エージェント経由です(記事の後半で紹介)。

IT

IT業界に転職される方は多く見ます。

恐らく、IT業界は欧米の企業が多いため、MBAホルダーが採用される可能性が高いのではと推測します。

最近ではGAFA、中でも特にAmazonに入られる方を見かけます。

そしてセールスフォース、オラクルなどが比較的多く募集しています。

MBAのOB/OGも数多くいらっしゃるはずなので、ポストMBAのキャリアで考えている方は、ネットワークを使ってぜひ狙ってみてください。

僕(36歳)だったら、「Amazon」か「セールスフォース」のマーケティング職、課長代理の立場で年収1,300万円~を狙います!

転職先を探す方法は、転職エージェント経由(記事の後半で紹介)、又は企業のホームページから直接か、リンクドインでも積極募集しています。

総合商社

最近は中途採用を積極的に開始していますのでお勧めです。

特に多いのが「三井物産」、続いて「三菱商事」と「双日」の3社ですね。

プロジェクトの規模が大きく年収も高いので、積極的に狙っていきたいところですね。

僕(36歳)だったら、三井物産の営業職、室長補佐の立場で年収1,500万円~を狙います!

転職先を探す方法は、企業のホームページから直接のみです。

総合商社への転職活動を進めるにあたって一点。Seeds Incubationのエージェントの阿部さんが総合商社への転職に大変大きな強みを持っているので、希望される方は依頼してみてください。

転職時だけじゃない!転職した後も有利なことも

会社によっては、特定のビジネススクールを卒業したMBAホルダーを優遇する企業も存在します。

例えば、将来の幹部候補生として迎え、特別なリーダーシッププログラムに組み込んでもらえることがあります。

特別なリーダーシッププログラムに組み込んでもらった人は、例えば以下のようなメリットを享受することができます。

MBAホルダーの優遇策の例

・役員がメンターにつく
・昇格が早くなる
・様々な部署を経験させてもらえる
・リーダーシップ研修が用意されている、など

このようなプログラムは、メーカーで多く提供しているとよく聞きますので、興味がある方は後ほど紹介する転職エージェントに登録して調べてみてください。

MBA修得後に転職活動が成功した事例

MBAを利用して転職活動を成功した方は、例外なく職務経験で語れる実績があります。

具体的な事例を知りたい方に向けて、インタビュー記事を用意しており増すので参考にしてください。

MBAホルダーにおススメの転職エージェントは?

常に募集している会社は存在しないため、転職活動をする際は、機会を逃さないように求人情報を常に得られる体制を築くのが鉄板です。

希望してた会社が、つい先日募集を終了して「早く申し込んでおけばよかった・・」という人を何人見てきたか・・・。

海外に強い転職エージェントのリンクを置いておくので、先ずは登録して(無料です)、現在海外マーケティングをを募集している会社の情報を常に得て機会を逃さないようしましょう。

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記事も置いておきますね。

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まとめ

経営学修士(MBA)は転職活動でほぼ確実に有利に働きます。

ただし、せっかくお金と労力をかけてMBAを修得するのであれば、最大限利用するために、以下3つのポイントを考慮して決めましょう。

MBA修得後に転職する際に考慮すべきポイント3つ

・MBAは付加価値で、転職で一番評価されるポイントは「職務経験」と「専門性」
・国内MBAか海外MBAか
・転職したい企業にMBAホルダーが多いかどうか

転職でMBAの効果を最大限に活かす人のイメージはこんな感じですね。

職務経験が豊富で、海外のトップ校でMBAを修得し、外資系のコンサルに30代前後で転職する人

この外資コンサルに、あなたの卒業校のOB/OGがいれば鬼に金棒ですね。笑

今回は「MBAと転職」の記事でしたが、MBAの最大の価値は「自己満足」、つまり修得出来て嬉しい~!というところにあると思っています。

記事は以上です。

この記事を書いた人

▶大手グローバル企業で入社3年目に海外駐在に選抜され5カ国7年超駐在し、新興国で挑戦し続ける▶一刻も早く海外に出るため、英検1級/TOIEC 925を含む資格を11個取得。世界トップランカーのieビジネススクールでEMBA取得▶6年で3回昇格しマネジメントへ。マーケティング部長として多国籍チームを率いる▶グローバルで活躍する日本人を増やすため、グローバル人材育成プログラムGlobal BootCampを開発・主催。

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