こんにちは!南アフリカの自動車マーケッター x MBAホルダーのマサ (@mappyinME) です。
MBAとは、敷居が高く選ばれた人しか取得できないものなのでしょうか?
今回は、世界的名門校である英国Leeds大学ビジネススクールMBAを2022年9月に取得されたMiyazawa Makikoさんの体験談を紹介します。
本記事では、Makikoさんの海外MBA取得の体験談を通して、「自分でも挑戦できるかも」と自信を持って頂くことが目的です。
実際の写真も多く交えて紹介するので、海外ビジネススクールでの奮闘を是非感じ取って頂ければ幸いです。
なお、英国Leeds大学ビジネススクールのカリキュラム、出願情報、授業料などの詳しい情報は、以下の記事をご参照ください。
\英国Leeds大学ビジネススクールの情報はこちら/
【MBA体験談】国際ビジネスと多文化共生を学び、専門性を武器に世界へ|Leeds大学ビジネススクールMBA
Makikoさんのプロフィール
Makikoさんは、日系の大手グローバル家電メーカーの商品企画職からキャリアを開始し、同社でマーケティングリサーチ職へ。
その後、外資消費財メーカーに転職してリサーチャーとしてのキャリアを発展させるも、日本支社にモノづくりの裁量権がほぼ無かったことから仕事に物足りなさを感じ、改めて日系グローバル企業に絞り転職を果たしています。
その後は順調にキャリアを積み重ねていく中、1年間休学して英国のLeeds大学ビジネススクールでMBAを取得し、帰国後はグローバルマーケティング職として活躍しています。
なおMakikoさんは、ツイッターでMBAやグローバルキャリアについて有益な情報を発信したり、朝日新聞が運営する「ツギノジダイ」のライターとしても活躍されています。
MBA取得を目指したきっかけ3つ
—–国内大手グローバル企業で順調にキャリアを積まれている中、MBAを目指されたきっかけを教えてください。
私の従事するマーケティングリサーチ職は、消費者の声を事業に繋げる仕事で、とてもやりがいのある仕事です。
日本ではあまりメジャーではない職種で、専門的な知見や経験を持っている人材は限られるため、このままマーケティングリサーチャーとして順調にキャリアを歩むことが求められていました。
しかし、専門性を深めていくにつれ、私の中で3つ疑問が湧いてきたのです。
きっかけ①:幅広い経営知識を身に付けたいという問題意識
ふと、この先のキャリアをずっとマーケティングリサーチャーとしてやっていくのかと考えたとき、「これでいいんだっけ?」と思考を巡らすようになりました。
多様な職種や仕事が世の中には存在するのだから、もっと幅広く知ってから決めても決して遅くはないと考え始めました。
またリサーチャーとしてやっていくにあたっても、幅広い経営知識があってこそ、「消費者の声を事業に繋げること」を強く推進できるのではないかと思いました。
きっかけ②:アウトプットばかりの日々に危機感を感じる
もう1つは、日々の業務が多忙で、会社から求められるアウトプットを出すことが至上命題となっていたことです。
インプットの質量は、アウトプットの質に大きく関わってきます。
人生100年時代、40年以上仕事をしていくなかで、一度立ち止まってインプットする時間があってもいいのではないかと思うようになっていました。
きっかけ③:いつか海外で勉強してみたいという想い
もう1つのきっかけは、ずっとやりたいと思ったまま実現できなかった想い、海外で勉強するという夢です。
本音では、これが一番大きなきっかけだった気がします。笑
同時期に、仕事やプライベートで変化があり、1年休職してビジネススクールに通える目途が立ったため「いましかない!」と思い、気付いた時には行動していました。
英国Leeds大学ビジネススクールを選んだ理由4つ
リーズ大学ビジネススクールのキャンパス(本人提供)
—–数あるビジネススクールから、英国Leeds大学ビジネススクールを選んだ理由を教えてもらえますか?
理由①:住んでみるなら英国!国は最初から決めていた
海外のビジネススクールに行くならイギリス!と決めていたので、学ぶ国を迷うことはありませんでした。
もう1つ、英国や他の欧州では1年間で修士号を取得できるビジネススクールが多いため、休職期間を1年間と決めることが出来たのも大きな理由です。
エリザベス女王即位70周年のパレードへ参列(本人提供)
理由②:学生の多様性は絶対条件。15カ国からの学生たちと議論
次の理由は、Leeds大学ビジネススクールでは、学生の多様性を非常に重視していたことです。
クラスに合計60-70名ほど在籍しているのですが、その中には、約15もの国から学生が学びに来ていました。
集まる学生が多様であればあるほど、多くの異文化や考え方に触れる機会が増えます。
すなわち、視野が拡がり、伴い今後の人生の選択肢の幅も広がるのと確信していました。
理由③:Leeds大学ビジネススクールの強みは国際ビジネス
リーズ大学のキャンパス(本人提供)
次に、Leeds大学ビジネススクールの強みが国際ビジネスにある、という点も重要なポイントでした。
私は、日本の製品だけでなく、日本のソフト面、つまり丁寧さや気遣い、プロフェッショナルな姿勢なども、世界に伝えていきたいと強く想っています。
そのために、国際ビジネス教育に力を入れているLeeds大学ビジネススクールには、非常に魅力を感じました。
理由④:座学だけでなく実践もあるカリキュラム
最後の理由は、Leeds大学のMBAプログラムには多くの実践授業があったことです。
例えば、企業コンサルティングや、他海外ビジネススクールを訪問する国際スタディツアーという、2つのプログラムがカリキュラムに組み込まれていました。
この2つの実践プログラムは、非常に魅力的に映りました。
印象に残っている授業
授業でプレゼンテーションをするMakikoさん(本人提供)
—–印象に残っている授業 はありますか?
印象に残っているのは、やはり実践がある授業やプログラムですね。
1つは、国際ビジネス関連の授業で、特に印象に残っているのはクラスで行った交渉のロールプレイです。
何人かでチームを組成して、その中で役割分担をします。
与えられた状況の中で、自分に与えられた課題を最大限達成するために、チーム内で交渉をするというものです。
もう1つは、Live Challengeというプログラムです。
合計10社ほどの中から1社を選んで、短期間でコンサルティングを実施するのですが、私とチームメンバーは、地元の中小企業のB2B(Business to Business)マーケティング・コンサルティングを実施しました。
ライブチャレンジの様子(出典:Leeds大学ホームページ)
最初にCEOから、ブリーフィングを受けた後に実際に従業員の方にもインタビューしていく中で、マーケティング領域でなく、オペレーションでも気づいた点がいくつかあったので、提案の中に織り込みました。
私はB2C(Business to Consumers )の会社に勤め続けていたため、B2Bのマーケティングプランの立案はとても新鮮で、コンフォートゾーンから一歩抜けるような素晴らしい体験でした。
実際は?MBAで学んだこと、大変だったこと、良かったこと
愛犬を授業に連れてくる教授。日本とは全く違った多様な環境が、Makikoさんの視野を広げたという。(本人提供)
—–多くの想いを抱え、Leeds大学ビジネススクールMBA取得されたと思います。学んだこと、大変だったこと、良かったこと、教えて頂けますか。
①インプットの大切さ
冒頭、「一度立ち止まって、幅広い経営知識をインプットすること」をMBA取得の理由の1つとして挙げました。
自分が仕事やプライベートで悩んでいることは、世界のどこかで誰かが同様の悩みを抱え、その人なりの処方箋を既に見つけ出しています。
アウトプットに追われていた時は気づかなかったですが、落ち着いて読書や論文検索などインプットしていると、様々な処方箋を見つけることができます。
自分とは全く異なる解決策を講じている情報を目の当たりにしたとき、視野が広がると同時に、インプットの重要さを改めて認識することとなりました。
②多様性の強みを発揮するのは苦労が伴うものだ
多様性は強い武器になります。
ある課題に取り組んでいるとき、チームによっては、コアメンバー1~2人が全てを仕上げてしまうケースが散見されますが、私はチームメンバー全員を巻き込むよう心掛けていました。
理由は、1人1人得意な分野は違い、自分では考えつかないような秀逸な意見を持っており、提案の質を劇的に高めることを知っていたからです。
問題は、意見や情報をどう引き出すか。
人によっては打ち合わせに参加しない、真剣に聞いておらず締め切り直前で根本を覆す提案をする、手を動かさない、締め切りを守らないなど、一筋縄ではいきません。
私は、全てのメンバーにきちんと意見を発してもらうように積極的に巻き込む工夫をしたり、提出直前でも秀逸な意見があれば取り込むよう柔軟に対応する姿勢を貫いていました。
この部分では、リサーチャーとしてワークショップのファシリテーターなどもやってきた経験が生きたと思います。
③視野が広がり選択肢が増えた
——僕は、ビジネススクールにて多様な学生の様々な生き方・考え方に触れ、今の会社でキャリアを積むことだけが人生じゃないな、もっと色んなことをやってみてもいいかも、と考えるようになりました。Makikoさんはいかがですか?
ビジネススクールに、経営全般の知識を学びに行ったのに、皮肉にも働くことだけが人生じゃないと気付くのは、面白いですよね。笑
はい、私も同じで、多様なクラスメートの生き方に大いに影響を受けました。
自分のやりたいこと実現する機会を、会社の中だけでなく、外でも何かできないか考えています。
④英語のアカデミックライティングが大変だった
大学院へ進学すると、3,000 words規模のエッセイを授業で執筆することになります。
はじめてエッセイに取り組んだとき、学術的な小論文やレポートの書き方、表現方法などの知識がほぼなかったため、大変苦労しました。
学習方法は、似たテーマで執筆されている論文を探して、それらを読み込み、構成や使われている表現を参考にすることでした。
学校の図書館サイトから、世界中の本や論文が閲覧できるのはとても助かりました。
最初はとても苦労しましたが、次第に慣れて、後半ではよい評価が取れるようになっていきましたね。
MBAを目指す方へメッセージ!多様化するMBAの選択肢
Leeds大学ビジネススクールのキャンパス前のMakikoさん。(本人提供)
—–本当にありがとうございました!最後に、MBA取得を考えている、または興味がある方へ向けてメッセージをお願いします。
先ずお伝えしたいことは、最高に楽しかった!です。クラスメイトと切磋琢磨しながら過ごした時間は人生のかけがえのないひとときです。
海外MBAを目指す前は、MBAは大変高額で、2年間通う必要があり、選ばれた特別な人しか取得できないと思い込んでいました。
ただ実際に調べてみると海外ビジネススクールはとても多様で、100万円台~取得できるスクールや、仕事を辞めずにオンラインで取得できるプログラム。学校によってはかなりの奨学金も出ます。
欧米であれば、通学期間が12カ月であったりと、調べてみると選択肢は意外に多いことに気づきます。
更に、私の通っていたLeeds大学ビジネススクールは女性の割合が50/50程度となっており、その中には、子連れの方や家族を本国に置いて留学されている方も多くいらっしゃいました。
ちなみに、休みの期間には英国内や近隣諸国を旅行したり、楽しむことも忘れませんでした。笑
Leeds大学ビジネススクールの卒業式に参列されるMakikoさん。(本人提供)
——Makikoさん、ありがとうございました!
最後に、Makikoさんのツイッターと執筆されている記事のご紹介をして、インタビュー記事を締めくくりたいと思います。
興味ある方はぜひご覧ください。
【まとめ】ビジネススクールには多くの選択肢がある
現在は、ビジネススクールは多くの選択肢があります。
例えば、MBAを躊躇させる最大の障壁である授業料。
実は、国内のビジネススクールだと、教育訓練給付金が国から支給されるため、だいたい100万円程度で取得できます。
海外でも、アジアでは比較的授業料が安価に設定されており、欧米でもMBAグローバルランキングがトップ100位内のスクールで、200-300万円で取得できる学校も多くあります。
更に学校の提供する奨学金も充実しており、授業料の10%-30%程度は無償でサポートしてくれることも多いです。
次にネックとなる大学院の在籍期間も、欧州であれば1年間で済みますし、オンラインMBAであれば仕事を休職する必要もありません。
このように、世界のビジネススクールはプログラムを多く用意し、多様化するニーズに合致するよう努力しています。
先ずは、MBAについて調べてみると、意外に身近である事に気が付くはずです。
以下は、MBAのメリット・デメリット、オンライン・オフライン、国内や海外のビジネススクールを網羅しています。
興味のある方は是非ご覧ください。
\MBAの全貌が分かる解説記事はこちら/
記事は以上です。