こんにちは!南アフリカの自動車マーケッター x MBAホルダーのマサ (@mappyinME) です。
MBA卒業生インタビューシリーズの第7回目は、大手グローバル自動車メーカーでマーケティングのSr. Managerのマサの体験談記事です。
今回は、自分自身がieビジネススクールのEMBAの体験談と卒業後の進路について語ります。
ieビジネススクールはスペインのマドリッドのビジネススクールで、「起業家の育成」に定評があり、QS MBA世界ランキングでは8位、オンラインMBAでは1位に輝いています。
・MBAを修得しようと考えた理由
・ieビジネススクールを選んだ理由
・MBAで学んだこと、役立ったこと
・昇格と転職活動でMBAは役立ったかどうか
それでは見ていきましょう。
【MBA卒業生体験談#7】ieビジネススクールのEMBAを修得し、マネジメントと新規事業に挑戦
マサのキャリアの紹介
先ず僕のキャリアを簡単に説明させて頂きます。
社会人生活13年、そのうちの半分を海外で勤務しており、ほとんど新興国。
常に新しい国や仕事を求め、チャレンジングな人生を送っています。
そんな僕ですが、高校までは野球に打ち込んでおり、海外の「か」の字も知らないほどドメスティック。
大学に入ってから海外に目を向けるようになり、新興国でのボランティア活動に打ち込んだことがきっかけd海外に興味を持ち、英語を猛勉強し、少しずつ海外キャリアへの道を歩んでいきました。
こんな僕ですが、2021年末に、かねてから望んでいたMBAをieビジネススクールで修得しました!
MBAの修得を決心した理由3つ
理由は3つあります。
1.親の影響。ロンドン大学で国際関係論の修士号を修得
2.海外勤務中、管理職のMBA保有率の高さに驚いたため
3.Globizにて1週間のMBA研修を体験したこと
それぞれ説明しますね。
親の影響
1つ目の理由は、親の影響です。
僕の父親は、国費留学にてロンドン大学で国際関係論の修士号を取得しています。
もちろん実力があってのことですが、「ロンドン大学の修士号を持っているだけで、発言に強い信用力が加わる」と語っており、父がキャリアを築くにあたり追い風になっています。(大学運営の経営職)
いつか自分も世界トップ校で修士号を修得してグローバルに活躍したいという想いを、心に抱くようになりました。
海外勤務の体験
駐在地のドバイの冬場。幻想的な風景が広がる。筆者撮影。
2つ目の理由は、海外勤務での体験です。
特に驚いたのは、プロジェクトで派遣された米国です。
「いつかMBAを修得したいと思っている」と米国人の友人に語ると、MBAを保有している人の名前を挙げてくれるのですが、そのほとんどが管理職。
役員に至っては持っていない人を見つける方が難しいほどのMBA保有率で、昇格の大きな基準の1つになっていることは明らかでした。
グロービズでの実体験
3つ目の理由は、グロービズでの1週間MBA体験。
会社のグロービズでのMBA研修の様子。
正直、MBAを修得したいと思っていたものの「1,000万近い投資」にはかなり長い間、躊躇していました。(5年くらい・・・)
そんなとき、2019年に会社のリーダーシップ研修の一環でグロービズの1週間のMBA研修派遣という貴重な機会を得ることができました。
準備も1週間の研修メニューはかなり大変でしたが、他社のベストプラクティスをビジネスケースで読み、多国籍グループでワークを行うことで多くの学びがありました。
大変だったけど、これなら働きながらでもMBA取れるかも?
結局、この研修の経験が、僕の背中を最後の一押ししてくれる結果となりました。
ieビジネススクールのオンラインEMBAを選んだ理由3つ
出典:Access MBA
一生自分の肩書としてついて回るため、学校選びにはかなり慎重になりました。
「なぜieビジネススクール?」、「なぜオンライン?」、そして「なぜMBAでなくEMBA?」、この3つに分けて説明しますね。
なぜieビジネススクール?
僕はieビジネススクールにほれ込み、本校一択で受験したのですが、その理由は3つあります。
・地域の特徴
・世界ランキング(オンラインMBA世界1位)
・教育内容(ダイバーシティとアントレプレナーシップ)
1つずつ説明しますね。
地域の特徴
1つ目、地域の特徴です。
最初は、アメリカ・アジア・欧州の3つの地域内のビジネススクールを検討していました。
先ずはアメリカですが、世界トップ校は対面の授業しか提供していなかったこと、卒業まで2年間要すること、そして授業料が高いことから断念しました。
次にアジアですが、実際にシンガポールに渡航し、4つのビジネススクール(NUS、SMU、ナンヤン工科大学とINSEAD)を訪問しました。
費用も安く生活環境も最高でしたが、対面の授業しかなかったこと、ダイバーシティ(多様性)に欠けていたこと、この2点から候補から外しました。
誤解なきよう補足すると、多様性はあるのですが「アジア圏内に限る」というものでした。
僕はアジア担当ではなく今後も予定はなかったため、モチベーションが湧きませんでした。
一方で欧州は、オンラインMBAを提供しているビジネススクールが多くあり、授業料も適切、そして欧州という土地も僕の担当地域も相性が良かったため、この地域に絞りました。
MBAの世界ランキング
2つ目は、MBAの世界ランキングです。
ieビジネススクールはオンラインMBAで常に世界ランク1位か2位です。
以下が世界トップランクのビジネススクールでMBAを修得するメリットで、「どうせ修得するならMBAメリットを最大限享受したい」という考えから、選びました。
以下の3つが、僕の考える世界トップ校に在籍するメリットです。
・圧倒的な知名度
・卒業後のキャリアアップ(就職・転職・高待遇)
・一生の自信になる
詳しい説明は以下の記事にまとめてあるので、興味があればどうぞ。
<関連記事はこちら>
教育内容(ダイバーシティとアントレプレナーシップ)
3つ目は、ieビジネススクールは「ダイバーシティ(多様性)」と「アントレプレナーシップ(起業家精神)」に力を入れていたことです。
先ずはダイバーシティ(多様性)。
僕は、キャリアの多くを中近東・アフリカというダイバーシティの塊のような地域のマーケティング職で費やしてきました。
欧州は地理的に中近東・アフリカに近いため、これらの地域からの生徒が数多く在籍していました。
加えて、ieは「多様性を保つために1つのクラスに同じ国籍のメンバーを10%以上入れない」という規定があるため、多くの人種の方々と関わる事が出来ます。
次にアントレプレナーシップ(起業家精神)ですが、僕が苦手意識を持っていたためです。
日本はマネジメントには優れているものの「新しい価値を生み出す」ところは苦手で、僕自身も例外ではありませんでした。
そこで考えたのが、アントレプレナーシップ、つまり新しい価値を生み出す手法を学び実践できるようになれば、他の日本人と差別化できるのではないか?と考えました。
あえて苦手な領域に飛び込んでみたという訳です!
なぜオンラインMBA?
最も大きな理由は、「海外駐在が控えていたこと」、「働きながら学ぶ相乗効果」、「キャリアの中断がないこと」、そして「費用が安価であること」です。
会社の規定で、自己都合で6ヶ月以上の休職は認められていないため、対面でMBAを修得する場合は、それすなわち退職する必要がありました。
昇格と海外駐在の話がある中で退職してまでMBAを修得するという決断はできませんでした。
加え、働きながら学んだ方が即実践しPDCAを高速で回せますし、世界中どこからでも授業に参加できるため、在学中に海外転勤することも安易にできました。
最後に、オンラインMBAの方が約20%ほど安価であったことも大きな理由の1つでした。
オンラインMBAのメリットは以下の記事に詳しく載っているので、良ければどうぞ。
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なぜMBAではなくEMBA?
先ず、EMBAですが、Executive Master of Business Administrationの略で、一言で言うと「管理職以上に向けたMBA」です。
学費は少しだけ高額になるのですが、将来的にマネジメントのポジションに就いて活躍したいと漠然と考えていたこと、年齢が既に34歳であったことを考慮し、EMBAを選びました。
MBAとEMBAの違い一覧
MBAとEMBAの違いは以下の記事に詳しく載っているので、良ければどうぞ。
<関連記事はこちら>
ieビジネススクールのEMBAで学んだこと3つ
EMBAで学んだことは数多くありますが、あえて挙げるとしたら以下の3つです。
1.クラスメートから受ける刺激と視野の広がり
2.MBAで良い成績を撮るということ
3.授業で学んだこと(1.マネジメント、2.アントレプレナーシップ)
クラスメートからの刺激と視野の広がり
先に述べた通り、ieビジネススクールではダイバーシティ(多様性)を重視しているため、様々な国から多様な人材が集まります。
そのため、キャリアに対する考え方や卒業後の進路なども様々で、刺激を大いに受けました。
特に、仲良いマレーシア出身の友人が、EMBA卒業後に会社勤めながらタピオカミルクティーのフランチャイズ店を2つ立ち上げ、サイドビジネスを開始しました。
いつか僕も自分で事業を立ち上げたい!という想いが生まれるとともに、サイドビジネスに対するハードルが大きく下がりました。
MBAで良い成績を取るということ
2つ目は、MBAで良い成績を取るにはどうすべきかという点で、日本のそれとは大きく異なります。
先ず、ビジネススクールでは「積極的に発言をすること」に対して高い評価がつけられます。
発言をしないということは授業に貢献していない、つまり存在していないも同然という考え方で、海外の会社に勤めているときと同じですね。
そして、「教授との人間関係」も成績に大きく左右することを学びました。
みなそれぞれ優秀ですが、積極的に教授へ質問するだけでなく、メールでも個別相談をしたり、積極的に絡んでいる生徒は、軒並み良い成績を修めていました。
いや、むしろ教授に気に入られると成績に色が付くことを知っていたかのようなふるまいでしたね。
授業で学んだこと
授業で学んだことは2つあります。
1つ目は「マネジメント」の授業で、従業員の管理手法について、処遇の決定や評価設計から、部下と信頼関係を築きリーダーシップを発揮するための手法など、幅広く学びました。
特に、当時は南アフリカへ異動したての時期でもあったため、南アフリカ人の部下との関係構築に悩んでいたときにヒントを得て、授業で学んだ内容をそのまま試したりしました。
2つ目は「アントレプレナーシップ」。
3つの授業から構成されており、起業に向けたプロセスや手法、実例を学ぶと共に、最終的にはグループで新規事業の提案を行うというものでした。
最終提案では、ビジネスになりそうなアイディアを出し、数百人にアンケートを取り、インタビューを実施し、商品を形作っていくというプロセスを実際に行います。
実際にセールスピッチまで行うことで、新規事業創出のプロセスを「体解する」ことができ、新規事業創出に対するハードルが一気に下がりました!
卒業後の進路は?
卒業後の進路は、【マネジメント×新規事業】この2つを軸に、活動し一定の結果を出しています。
1つ目のマネジメント。
EMBAを修得したこと、仕事でも上司が産休で不在の数か月間は1つ上の役職を経験していたことから、管理職へ昇格することができました。
ただし、海外での役職は上がっていないため(不思議)、本格的な管理職としての仕事は日本に帰国してからとなります。
問題は2つ目、新規事業です。
現職は自動車メーカーなのですが、MaaSなどの新規事業よりも確実に収益が出る既存事業に投資をしがちで、既存事業で求められるのはミスなく効率よく仕事をこなせる「マネジメント能力」です。
そのため、現在まで新規事業に関わる事は出来ていません。
2022年5月現在は南アフリカに駐在しているため、日本に帰国後は、社内で新規事業に携われる部署を探すか、必要であれば社外にも目を向ける必要があるのではないかと考えています。
その場合は日本にこだわらず、海外の現地採用でマネジメントのポジションで、新規事業の創出やGTM(Go To Market(市場開拓))が出来る仕事を狙っていきます!
帰国したら37歳~38歳という年齢ですが、まだ新しいことにチャレンジできる年齢だと思っています!
さいごに
「やらない後悔よりやって後悔」
一度でもMBAを修得したいと思って躊躇されている方、気持ちよくわかります。
僕もMBA修得を決心するまで5年ほど悩みました。
ただ、実際に始めてみると分かるのですが、絶対になんとかなります。
それよりも、数十年後に「あの時MBAを修得していたら人生少し変わっていたかな?」と後悔しても時すでに遅し、です。
MBAを修得して後悔している人は今まで聞いたことはありません
なので、もしMBA興味を持ったら、先ずは身近なMBA修得者から体験談を聞くか(本サイトにも多くのインタビュー記事があります)、MBAについて本を読んで調べてみてはいかがでしょうか?
参考記事も載せておきますね。
僕もツイッターでよく質問を受けたり、スペースでMBAについて語ったりしているので、お気軽にDMください。
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@mappyinME
他にも、多くのインタビュー記事を掲載しているので、良ければご覧ください。
記事は以上です。